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2018年09月01日

持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)と女性の地位向上

持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)理事 鈴木克徳

 持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)は、2003年に「国連持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の共同提案の当事者として設立され、政府のカウンターパートとして活動を始めました。設立当時は「国連持続可能な開発のための教育の10年推進会議」との名称でしたが、ESDの10年の終了に伴い、現在の名称に変更されました。ESD-Jは、①異分野のNGOなどが互いに補完し合いながら、持続可能な社会づくりに取り組むネットワー クづくり、②政府のカウンターパートとしての政策提言等、③持続可能な社会づくりへのNGO等が参画するしくみの強化、④「国連ESDの10年」についての国際的な窓口や受け皿などの活動を推進してきました。
 設立当初の役員に「地球環境・女性連絡会」や「(財)アジア女性交流・研究フォーラム」が参加する等、女性の地位向上も重要な政策課題として認識されていました。
 実際、女性の地位向上は、アジアでは重大な関心事であり、アジアESD推進事業(AGEPP)やトヨタの助成事業であるインドのESDモデル事業等では、マイクロファイナンスを活用した女性の経済的自立と地位の向上等が重要な目的とされ、事業の結果女性の経済的自立と地位向上とが大いに進みました。より広範な地域への展開が今後の課題と考えられています。
 翻って我が国の現状を見ると、以前よりは改善しているものの、決して男女間の格差の是正が進んでいるようには見えません。世界経済フォーラムによる「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」(2017年)では、日本は114位と世界の100位にも入らない情けない状況です。大変残念なことに、多くの日本人、特に男性は、日本がこの問題に関して大変立ち遅れているとの認識が欠如しているように見えます。2015年に採択されたSDGsの推進に当たり、本問題が重要なゴールのひとつであることを国民一人ひとりが認識し、著しい改善が図られることを強く期待します。