&NWEC 国立女性教育会館を上手に活用するためのWebマガジン[アンド・ヌエック]

2020.02.01

男女共同参画関連イベント等参加報告

【KIGEPE, UN WOMEN】「2nd Asian Gender Trainers’ Network Program」参加報告(開催:2019.10.27-11.9)

 アジアでジェンダーに関する研修を企画・運営する人を対象とした2nd Asian Gender Trainers’ Network Program(以下2nd AGenT)が、10月27日~11月9日にソウルで行われました。この研修では、アジアの文化的背景を踏まえたジェンダーに関する新しい知識を学び、参加者同士のネットワークをつくることを目的としています。

 今回の研修には、バングラデシュ・カンボジア・中国・インドネシア・日本・モンゴル・ミャンマー・ネパール・パキスタン・フィリピン・韓国・スリランカ・ベトナムから、行政・NGO・NPO関係者ら22名の参加がありました。ワークショップでは、互いの国の状況や考えを話し合い、ときにロールプレイなどを行いながら、Gender Binaryの危険性や交差性の問題、ジェンダーについての問題解決のためのフレームワークや、実際に起こった問題から社会の構造的な問題を考えること、CEDAWの基本的な考え方などを学びました。

 研修中はワークショップの他、スタディーツアーもあり下記を見学しました。

  • AHAセンター(ソウル)

     児童からティーンに向けた性教育、相談を行っています。子どもが自己肯定感を高めて楽しんで性やジェンダーについて学び、自分で考えて話し合うことができるように工夫された教材や施設空間が印象的でした。

児童向けのプログラムが行われる部屋

  • ソウルサンフラワーセンター(ソウル)

     性犯罪・性暴力被害者のワンストップセンターです。カウンセリングルームと医療施設が併設されており、カウンセリングや医療ケア、法律や心理的なケア、暴力の調査などを行っています。

掲示されていたポスター

  • スンミビレッジアートプロジェクト(チョンジュ)

     買春街であったスンミビレッジでは、多くの女性が亡くなった火事をきっかけに反買春の声が高まり、スンミビレッジをアートや美容の街に生まれ変わらせるプロジェクトが行われています。買春に使われていた建物や、買春施設を改修したアーカイブセンターを見学しました。

古い買春施設跡を残しつつアート作品にしたもの

 ワークショップやスタディーツアーで新たな知見を得るだけでなく、参加者との交流を通して、それぞれの課題や実践を共有してジェンダー平等への思いを高め合うことがでました。
 今後はこのネットワークを活かした情報収集、プログラム改善に努めます。

集合写真