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2017年07月15日

国連NGO国内女性委員会

国連NGO国内女性委員会 委員長 青木怜子

 国連NGO国内女性委員会(The National Women’s Committee of the UN NGOs)は、日本が1956年12月に国連に加盟したのを受け、その翌年に設立されました。しかし、実際には、1956年12月からすでに活動を始動し、日本にとっては初の国連総会となる1957年秋から、毎年欠かさずに、民間女性を日本政府代表団の一員として送り出しています。
 この大きな使命を持つ事業は、市川房枝先生の熱い働きかけで実現しましたが、今もその意志を受け継ぎ、今年で60年目を迎えます。当初、国連は、世界大戦後と冷戦期にあって、主として世界平和や国際的安寧にその関心が向けられ、紛争の調停や紛争のタネとなりやすい開発途上国の不安定な経済問題が優先されがちでした。しかし、国連憲章が、国連の主要な柱として、社会啓発と人権尊重の重要性を打ち出していることに、いち早く注目された市川先生は、国連総会では必ずや社会問題が論争の焦点となること、そのためにも、女性、しかも市井に通じる民間人を代表団に加えることを強く主張されたのでした。
 委員会の構成は、当初から、国連の諮問的地位を有する国際団体の傘下にある女性団体からなり、現在でも、その資格を持つ8団体で活動しています。当委員会の推薦を受け、すでに国連総会に派遣された代表の中には、藤田たき氏、緒方貞子氏等、国内外に強い影響力を発揮する人材で溢れています。
 その後、委員会は、ヨルダン等中近東の女性団体と交流を図る交流派遣事業にも関わったほか、国際婦人年連絡会や日本女性監視機構と協働し、「国連女性の地位委員会(CSW)」のサイドイベントを開催するなど、女性の地位向上を求めて、国連活動に終始しています。
 ちなみに、今年のCSW61では、昨年に引き続き、女性にとっての経済的不利益とは何かを取り上げリレートークを開催しました。SDGsの目標にも沿い、強い関心を集めたかと思います。今後、国連がどのように展開するかは、世界情勢とも関わりますが、国連を通じて女性の声を世界に発信する私達の理念に変わりはありません。
 なお、当会では【60周年記念のつどい】を2017年9月30日(土)新宿京王プラザホテルで11時より15時まで催します。ご関心おありの方は、お問い合わせ下さい。(Tel.03-3370-0238 婦選会館)