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男女共同参画推進中!(全国の団体・機関の取組紹介)

2017年08月04日

静岡県立大学 「地域との連携」を軸に、地方公立大学の特徴を活かした男女共同参画の推進をめざして

静岡県立大学男女共同参画推進センター長 犬塚協太

 静岡県立大学男女共同参画推進センターでは、2008年7月の設立以来、大学での男女共同参画の推進に関わるさまざまな活動を行ってきました。しかし、そこには地方公立大学としての多くのハンディが存在していることもまた事実です。公立大学においてはその設置者、運営形態の多様性を反映して、国立大学のように一様に男女共同参画推進のメインストリーミング化を進めることは困難ですし、地方財政の厳しさも影響して決して潤沢な予算や人員の配備も期待できません。そうした大きなハンディをはねのけて事業を展開するために、本センターが基本方針としてきたのは、大学内部だけの物的人的資源に頼らず、むしろ積極的に地域社会との連携・協力を模索・推進することで、逆にそうした地方公立大学の特徴をメリットとして活かす手法を構築するという方向性でした。
 たとえば、本センターが行ってきた研究・調査の大半は、静岡県、沼津市、島田市といった地方自治体と連携し実施してきた受託研究・共同研究であり、これによって県内の地域社会に男女共同参画の浸透定着を図る上で一定の成果が示せたものと自負しています。また学生対象の全学共通科目「男女共同参画社会とジェンダー」では、歴史、労働、教育、メディアなど県内地域の各分野からジェンダー問題の専門家を毎回講師に招いた多彩なオムニバス形式の授業を実施しており、毎年100名以上の受講希望者が出る人気科目となっています。特に宿願であった多目的保育支援施設の開設(昨年11月)に際しては、多年女性研究者支援で強固な連携関係を築いてきた静岡大学からのさまざまなノウハウの伝授や、地域で活躍する民間保育支援組織からの全面的な協力が大きな支えとなっていました。今後とも本センターは、このような地域社会との強い連携・協力関係を一層その活動の基軸に据え、地方公立大学ならではの特色ある事業展開にめざしていきたいと考えています。