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2017年10月10日

人生の先輩と出会う場「Jo-Shizuメンターバンク」

静岡市女性会館館長・川村美智 

 静岡市女性会館は今年6月、開館25周年を迎えました。30年余前、女性団体の代表が集結し行政とタッグを組んで構想を練り、市民に必要性を訴えて建設、開館へとこぎつけた歴史をあらためて振り返っています。
 2007年からは、指定管理者制度導入により女性会館の人材育成講座の修了生を中心に設立した「NPO法人男女共同参画フォーラムしずおか」が管理運営を担っています。
 事業の柱は、講座企画運営、情報収集・発信、団体活動支援・交流、今年度から加わった相談事業、そして当館に集う女性たちに焦点を当てたJo-Shizu(静岡の女性を表す造語)人材バンク活用事業の5つです。今回はその中核であり、2015年全国女性会館協議会事業企画大賞受賞の「Jo-Shizuメンターバンク」をご紹介しましょう。
 2014年7月に地元高校や大学のヒアリング調査に着手。経験を話してくれる身近な先輩女性を「地域版メンター」ととらえ、社会人経験3年以上、もしくは地域活動3年以上を要件に、50人に先行登録していただきました。個人情報を除いてデータベース化、検索できる仕組みを内閣府の助成を得て構築し、2015年2月から運用を始めました。
 たとえば「起業」「育児休業」といったキーワードで検索すると、該当するメンターの簡単な略歴が閲覧できます。ウェブ上での活用はもとより、最大の特長は「この人の経験談を聞きたい」と希望すれば、メンターに直接会えることです。これまでの利用は公務員希望の学生、資格を生かした起業を模索する女性、管理職を目指す会社員などで、利害関係のない地域の先輩から率直に話を聞けてよかったとの感想をいただいています。メンターにとっても半生を振り返る好機となるようで、面談後の両者の晴れやかな表情が印象的です。
 推薦や公募等でメンターは9月現在、120人を超えました。テーマを絞った「メンターカフェ」(静岡市委託)やメンター同士の研修・交流の場「メンターフェスタ」も実施し、母親世代とは社会環境が大きく異なる時代を生きる女性たちを応援していきたいと考えています。