「ぼうさいこくたい2025 in 新潟」出展
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「ぼうさいこくたい2025 in 新潟」出展
「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)」は内閣府等が主催し、産学官民の関係者が日頃から行っている防災活動を発表し、交流する日本最大級の防災イベントです。令和7年度は9月6日・7日の2日間、新潟市で「ぼうさいこくたい2025 in 新潟」として開催されました。
国立女性教育会館(NWEC)は、昨年の「ぼうさいこくたい2024 in熊本」から、このイベントに参加しています。2回目の今年は、全国女性会館協議会及びTEAM防災ジャパンと合同で「ジェンダー視点による被災者支援の意義と実際 ~男女共同参画センターの活動及び多様な主体の連携の視点から考える~」と題したセッションを行いました。
【日時】令和7年9月7日(日) 10:30~12:00
【場所】朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター【スノーホールB】
【内容】セッション「ジェンダー視点による被災者支援の意義と実際
~男女共同参画センターの活動及び多様な主体の連携の視点から考える~」
【登壇者】
パネリスト 浅野 幸子 減災と男女共同参画 研修推進センター共同代表/TEAM防災ジャパンアドバイザー
木須 八重子 元仙台市宮城野区長/前公益財団法人せんだい男女共同参画財団理事長
坂田 静香 特定非営利活動法人全国女性会館協議会事務局長
明城 徹也 特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)事務局長
TEAM防災ジャパンお世話係
コメンテーター 加藤 孝明 東京大学生産技術研究所教授/TEAM防災ジャパンアドバイザー
コーディネーター 萩原 なつ子 独立行政法人国立女性教育会館理事長

DE&Iが注目されている現在、防災対策・被災者支援にもジェンダー視点が不可欠であり、災害時は平時以上に多様な主体間の連携が必要とされます。そういった中、地域の男女共同参画センターにはどのような役割が求められるのか。そして平時における有効な備えは何か。多彩なパネリストやコメンテーターが「連携」をキーワードとして、東日本大震災や能登半島地震等での実体験や事例を基にこれまでを振り返り、これからについて語り合いました。
まず、浅野氏が、ジェンダー視点からみた災害対応における課題を示したうえで、能登半島地震の事例に触れ、地域社会の高齢化・過疎化が相互扶助の力を弱めている現状などについてデータを示しながら指摘されました。更に、これまでのジェンダー視点における災害対応や国内外の動向についても共有されました。

続いて木須氏が、東日本大震災での経験と教訓を踏まえたお話をされました。自治体等のトップがジェンダーについて理解しているだけでは不十分だということ、災害時に男女共同参画センターが円滑に動くためには、自治体の防災計画等に同センターを「災害時の女性支援センター」として位置付け、各避難所等で女性の声を聴き実施本部へ情報提供するなど初動からの役割を明文化しておくことが重要とのことです。また、東日本大震災の際、発災から10時間後、真っ先に仙台市へ駆けつけてくれたのは新潟市の先遣隊と給水車だったとのことで、改めてお礼を述べられました。

そして被災者支援においては、多様な主体による連携が重要です。明城氏からは、行政、社会福祉協議会、NPOの三者連携を通じ、被災者の困りごとをどの窓口からでも適切に支援に繋げる体制が必要と提案いただきました。さらに、ジェンダー視点は避難所運営だけでなく、NPOの活動全領域に浸透させるべきであり、そのための「多様性配慮ガイドライン」も紹介されました。
坂田氏からは、2015年に構築された「相互支援ネット」について報告いただきました。これは、物資や情報、専門性の交換を通じて、具体的な被災地ニーズに基づく支援を実現しようとするものです。能登半島地震の際は。ピースボート災害ボランティアセンターと連携し、被災者への居場所提供に加え、市職員や社協職員に対して「支援者支援」を実施したことが共有されました。

コメンテーターの加藤氏からは、ジェンダー視点は全ての領域を包含するにもかかわらず、行政組織はまだまだ「縦割り」であり、一般社会にもなかなか浸透しない状況が課題として挙げられました。
加藤氏のコメントを受け、木須氏が、災害時の自治体職員は自らの役割を果たすのに精いっぱいでジェンダー視点での対応に気づかないときがあると語られ、そして復興には市民の力・ネットワークが必要と強調されました。明城氏からは、現に災害支援を行っている人たちにジェンダー視点での課題を伝えても対応するのが難しい場合があるため、例えばDMATやDWATのように、そのための専門家チームをつくったらよいのではないか、との提案がされました。
また、浅野氏は、被災地支援には女性の力が必要であることがだいぶ浸透してきており、男女問わず支援者の安全・安心が確保できなければ支援の質も上がらないことから、支援者のための環境整備が不可欠とお話されました。更に、男女共同参画も防災も縦割りではなく様々な施策に横ぐしをさすものであり、組織のトップや管理職の意識が重要であると語られました。坂田氏は、災害時の円滑な連携には、平時から円満な関係を築いておくことが必要であり、そのためにはお互い尊重し合う姿勢が重要と強調されました。

約80分にわたり登壇者それぞれの立場から活発な議論がなされ、「ジェンダー視点は災害を乗り越えるための付加的な配慮ではなく、社会の力を最大限に引き出し、支援の質を高めるための必要条件である」という認識へ転換すべきとの提言がありました。そして、平時から「顔の見える関係」を構築しておくこと、被災した当事者の声を聴くことの重要性を再確認し、ジェンダー平等と防災が車の両輪として機能する社会を目指すため、継続的な対話と連携が必要であると結ばれました。
全国から集まった140人の参加者は熱心に聴き入り、終了後に「各分野で活躍されている方々の話で知識や理解を深めることができた」「防災初期から男女共同参画の『め』を入れることはとても大切と感じた」「ジェンダー視点を防災マニュアルに組み込む取組を進めてほしい」「多くの支援者にとって、自分で解決できなくても適切につないでいくことでジェンダー的な支援を強化できると再認識できた」等の声が寄せられました。
会場の様子
セッションの様子
登壇者の皆さん(左から萩原なつ子会館理事長、浅野幸子氏、木須八重子氏、坂田静香氏、明城徹也氏、加藤孝明氏)
御視聴前後のアンケートへの御協力をお願いいたします。
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