NWECとは

理事長あいさつ

理事長あいさつ

一人ひとりがその個性と能力を十分に発揮できる社会へ

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 国立女性教育会館(NWEC)は、男女共同参画社会形成の促進に資する我が国唯一の女性教育のナショナルセンターとして昭和52(1977)年に設立されました。以来、全国の男女共同参画推進センター・女性団体・地方自治体・大学・学校・企業等とも幅広く連携を図っています。女性教育・男女共同参画を推進する研修、教育・学習支援、専門的な調査研究や情報・資料の提供等を通じ、男女共同参画社会実現のための推進拠点としての役割を果たしてまいりました。女性教育指導者や関係者、あらゆる分野での男女共同参画を推進するリーダーをはじめとして、男性、若年層にも対象を広げ、男女共同参画社会の地盤を固めるための努力を重ねています。

 令和2(2020)年以来続いている新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまな社会的課題が顕在化しましたが、とりわけ男女共同参画が予想以上に進んでいなかったことが浮き彫りになりました。防災の世界における言葉に「Build Back Better(ビルド・バック・ベター)」があります。次の災害発生に備えて、災害の前にあった社会よりも、よい社会を目指して復興しようという意味です。NWECでは、今回の新型コロナウイルスがよりよい社会に進展させる契機ととらえ、不平等や差別のない「誰一人取り残されることのない」男女共同参画社会の実現に向けて、これまで以上に力を入れて取り組みます。

 事業については、昨年度に引き続き、ICTを活用した非対面型学習機会の提供、オンデマンド形式のコンテンツ提供、ライブ配信を活用した研修を継続し、より広域で幅広い年齢層の方々に学習機会を提供するとともに、部分的ではありますが感染予防に十分配慮しながら対面型研修も実施することにいたします。オンラインと集合型を組合わせた効果的な研修を展開し、国内外のネットワークの構築を推進し、男女共同参画意識の醸成を図る取組をさらに充実させていく所存です。

 今こそ、一人ひとりがそれぞれの能力を十分に発揮できるよう環境を整え、やりがいや幸福感を感じる「Well Being(ウェル・ビーイング)」(良い状態にあること)な、楽しく、活気のある社会の創出が求められています。引き続き、皆さまのご指導、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2023年4月1日
独立行政法人国立女性教育会館理事長
萩原なつ子

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