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令和5年度「知ろう!話そう!ジェンダー研究!NWECウィンターカフェ」

2024年03月07日

 2月19日(月)、令和5年度「知ろう!話そう!ジェンダー研究!NWECウィンターカフェ」を、日本NPOセンターを会場に対面で開催しました。このセミナーは、ジェンダー領域に関心がある大学生を対象に、ジェンダーの視点で社会課題を捉えることはどういうことなのかを理解し、自分自身のジェンダー研究の視点を探るものです。全国各地から大学生1・2年生の男女6名が受講しました。

(1)「ジェンダー研究の扉を開く」

 四本裕子さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)から、男女の役割について固定的な概念を持つ「ジェンダーバイアス」についてどのように向き合ったら良いのか、ご自身の専門分野である認知神経科学の視点から「脳」と性差の関係についてお話しいただきました。
 男女で得意分野が違ったり、思考や行動に差があったりする「男女差」は、男女の脳の違いが主な原因ではなく、男女の差がある社会教育、社会環境が男女の格差に影響をもたらしているのではないかという点を先行研究やデータを示しながら解説しました。
 後半では、当会館理事長萩原から「高校で考えると数学が得意なクラスのみんなが数学科に進むわけはないのに、なぜ男女だと単純に考えられてしまうのか」等を質問。参加者からも活発な質問がありました。

四本裕子さん

左:四本さん 右:理事長 萩原

(2)「NPO活動にジェンダー視点を取り込む」

 千代木ひかるさん(特定非営利活動法人日本NPOセンター事務局スタッフ)から、東日本大震災の復興支援フォローアップ研修として、復興から平時に戻るときの女性のエンパワーメントを持続可能にするにはどうしたらいいのかをテーマに研修を実施したことや、活動が見えにくい困難女性を支援する団体のネットワークづくりを目的とした研修、つながる防災プロジェクト(※)等を紹介。また、後半の、四本さん、萩原を含めた3人での座談会では、四本さんが東大の防災備蓄担当になった際のエピソードを紹介するなど、様々な機会でジェンダーの視点が重要なことが共有されました。

※児童館が行う、災害時の要配慮者を包摂した防災・減災の取り組み。
 https://tsunagaru-bousai-pj.net

千代木ひかるさん

座談会

(3)ワーク

 ここまでをふまえて、日ごろ考えていることの発散を目的として、自分の関心を書き出し、グループごとに興味があることを共有。講師もグループに入ってアドバイスをするなど、近い距離でお互いに話し合いました。
 参加者からは「自分の考えを広げることができた」「注目してみたいことなどを新たに発見することができた」等、新たな学びにつながる1日となりました。

ワークの様子

1.趣 旨

 ジェンダー領域に関心がある大学生を対象に、ジェンダーの視点で社会課題を捉えることはどういうことなのかを理解し、自分自身のジェンダー研究の視点を探る場を設けます。ジェンダーに関する研究者やNPO法人の活動を知り、大学生同士で交流することで、ジェンダーの視点とは何かを理解し、自分が考えていきたいテーマを整理します。

2.主 催

独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)

3.会 場

特定非営利活動法人日本NPOセンター 会議室 B1F
〒100-0004東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル245
・JR「東京駅」丸の内北口より 徒歩5分
アクセス:https://www.jnpoc.ne.jp/?page_id=629

4.日 時

令和6年2月19日(月)13:30~17:00
対面形式

5.対象・定員

大学学部1~2年生 10名
※応募多数の場合は選考

6.内 容

(1)「ジェンダー研究の扉を開く」

13:30~14:55

 ジェンダー不平等から起きる問題とその解消に向け、研究ではどのようなアプローチが可能なのか。認知心理学研究者の立場から「ジェンダー・ステレオタイプ」について問題提起をしている研究者より、最新の研究内容の紹介とともに、研究者としての自身のキャリアやジェンダー視点の重要性についてお話しいただきます。

スピーカー 四本 裕子 東京大学大学院総合文化研究科 教授
  聞き手 萩原なつ子 国立女性教育会館 理事長

(2)「NPO活動にジェンダー視点を取り込む」

15:00~15:30

 これまでの活動の中でジェンダーを意識した取組をしてきた経緯や、東日本大震災現地NPOの女性の視点を重要視した団体へ研修を実施したプロジェクトについてお話しいただきます。

報告者 千代木ひかる 特定非営利活動法人日本NPOセンター 事務局スタッフ

(3)ワーク

15:30~17:00

 参加者同士で意見交換をしながら、(1)(2)を踏まえ、新たな気づきや自分の問題意識を整理するワークを行います。

進 行 引間 紀江 国立女性教育会館事業課 主任専門職員
助言者 四本 裕子 東京大学大学院総合文化研究科 教授      
    千代木ひかる 特定非営利活動法人日本NPOセンター 事務局スタッフ
    萩原なつ子 国立女性教育会館 理事長

7.申込期間・方法等

(1)申込方法

専用申込フォームからお申込みください。
*同じメールアドレスで複数の参加者を登録することはできません。
*参加決定通知等はメールで送付します。外部からのメールが受信できるアドレスを入力してください。

(2)申込期限

令和6年2月6日(火)17:00
⇒令和6年2月13日(火)17:00に延長しました。

(3)参加決定

結果は、申込時のメールアドレスに通知します。
*令和6年2月13日(火)を過ぎても連絡がない場合は「10.問合せ先」まで御連絡ください。

(4)キャンセル

キャンセルする場合は、必ず事業課までメールにて御連絡ください。

8.所要経費

参加費:無料
※会場までの交通費等は御負担ください。

9.その他

(1)プログラムの変更・中止について

 感染症、気象状況、官公庁からの指示、その他主催者が研修を安全かつ円滑に実施することが困難と判断した場合には、やむを得ずプログラム内容の変更又は開催を中止する場合があります。これらの情報は、随時NWECホームページでお知らせします。

(2)広報

 研修期間中に職員が撮影した写真を広報(ホームページ、SNS、ちらし等)に使用します。あらかじめ御了承ください。

10.問合せ先

独立行政法人国立女性教育会館事業課 NWECウィンターカフェ担当
〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728
TEL:0493-62-6724/6725(平日9:00~17:00)
メール:progdiv@ml.nwec.go.jp *お問合せはなるべくメールでお願いします。