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実施報告

平成26年度 アジア太平洋地域における男女共同参画推進官・リーダーセミナー

開催期間:平成26年9月29日(月)~10月3日(金)


国立女性教育会館では、「平成26年度 アジア太平洋地域における男女共同参画推進官・リーダーセミナー」をICTが拓く女性のエンパワーメントをテーマとして、9月29日~10月3日の日程で開催し、アジア太平洋5カ国(カンボジア、インド、フィリピン、タイ、ベトナム)から、国内本部機構やNGOに勤務する女性リーダー9名が参加しました。

1. カントリーレポートの報告 1. カントリーレポートの報告

研修第一日目は青木玲子氏より、女性情報の発信についての講義を受講しました。その後女性教育情報センターや女性アーカイブセンターの見学、カントリーレポートの報告やポスターセッションを行い、アジア5カ国における最近の男女共同参画政策や、ICT分野での女性の参画を推進するにあたっての課題を共有しました。

2. 日本女性監視機構青木氏の講義 2. 日本女性監視機構青木氏の講義

研修三日目以降は都内に移動し、女性の性的搾取の防止に取り組んでいる人身取引被害者サポートセンターライトハウスの七島亜耶氏の講義を受講しました。日本が米国国務省の「人身取引報告書」で第二層監視対象国に位置づけられていることや、近年ではインターネットやラインを通じ性犯罪に巻き込まれる若年女性が増加していることなど、日本の状況を学びました。

3. NPO法人人身取引被害者支援センターライトハウス七島氏の講義 3. NPO法人人身取引被害者支援センターライトハウス七島氏の講義

午後は日本女性学習財団を訪れ、村松泰子理事長「ジェンダーの視点から見たICT」についての講義の後、黒澤あずさ事業課長から財団の歴史と事業の説明をしていただきました。村松氏の「産業振興としてのITではなく、人と人とのコミュニケーションを重視したICTという言葉を大切にしたい」との意見にうなづく研修生の姿が目立ちました。

4. 公益財団法人日本女性学習財団での講義 4. 公益財団法人日本女性学習財団での講義

研修四日目、東海大学文学部メディアジェンダー学科の谷岡理香氏による「メディアとジェンダー」講義では、日本のマスメディアでは管理職の女性が少ないことや、テレビコマーシャルに描かれた性別役割の変遷などについて、各国の事情と比較しながら活発な議論が行われました。

5. 谷岡氏の講義 5. 谷岡氏の講義

その後、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている、埼玉県立川越女子高等学校へ移動し、教頭先生による英語での学校概要説明のあと課学活動を見学した研修生は、日本の教育制度についての理解も深めました。

6. 埼玉県立川越女子高等学校の視察 6. 埼玉県立川越女子高等学校の視察

最終日は、NTTコミュニケーションズ株式会社の小林洋子氏より「ICTを活用した女性の在宅就業支援の取組み」をご紹介いただきました。ひとり親家庭や障害を持つ人など多様性に配慮した同社の取組みなどについて、研修生からは活発な質問が寄せられました。

7. NTTコミュニケーション株式会社ビル前にて 7. NTTコミュニケーション株式会社ビル前にて

講義や視察の合間を縫って、研修生は日本文化を学ぶ機会にも恵まれました。川越女子高等学校では茶道部の活動に参加し、日本の伝統文化を肌で感じ、川越では小江戸の町並みを散策し日本歴史に触れることができました。

8. 川越女子高等学校にて茶道体験 8. 川越女子高等学校にて茶道体験

本セミナーの研修生の受入れをお引き受け下さった方々および講師の皆様に心よりお礼申し上げます。

カントリーレポートはこちら(英語・PDF)

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