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実施報告

平成20年度 アジア太平洋地域の女性リーダーエンパワーメントセミナー

開催期間:平成20年11月6日(木)〜15日(土)


国立女性教育会館では、「平成20年度アジア太平洋地域の女性リーダーエンパワーメント セミナー」を11月6日〜11月15日の日程で開催しました。アジア太平洋地域9カ国(インド、韓国、カンボジア、タイ、ネパール、パプアニューギニア、バングラデシュ、フィリピン、ラオス)から、国内本部機構、非政府組織、女性団体で活躍している女性リーダー13名が参加しました。

今年で3年目となるエンパワーメントセミナーの主題は、「女性に対する暴力の根絶に向けて −多様な連携と協働−」とし、12日間のセミナーの冒頭でまず、研修生が自国における女性に対する暴力とその撲滅に関するケーススタディーを発表しました。

セミナー期間中には、学識経験者や専門家による講義に加え、内閣府男女共同参画局や、千葉県男女共同参画課、千葉県女性サポートセンター、東京ウィメンズプラザや人身取引の女性被害者のためのシェルターやCSR(企業の社会的責任)活動の一環として、女性に対する暴力撲滅のためのキャンペーンを展開している民間企業等を訪問し、日本国内の男女平等施策や暴力を受けた女性への支援への取り組みについての理解を深めました。

最終日の11月15日には、東京都北区男女共同参画センター「スペースゆう」で成果発表と交流フォーラムを開催し、各国の共通課題である女性に対する暴力の根絶のための問題点と政策提言のプレゼンテーションをおこないました。後半の質疑応答では、行政担当者、大学院生、支援者など様々な立場の参加者から、数多くの質問がよせられ、活発な議論がなされました。

なお、講義や訪問の合間を縫って、研修生と会館ボランティアならびに会館職員との交流プログラムも企画されました。13日(木)午後には、会館ボランティア有志によるお茶会が響書院で開催されました。研修生は、初めて袖を通した着物姿で、薄茶をいただき、広間にかけられた「一期一会」の軸の由来をたずねるなど、日本の伝統文化への関心の高さがうかがわれました。また同日夜には、会館ボランティア、会館職員との交流会が開催されました。「花巻寿司」やおでんなどの和食のほかに、研修生もタイ風はるさめサラダやカレー炒めなどを作り、会場は夜遅くまで和やかな雰囲気に包まれていました。

研修生からは、「日本での女性に対する暴力撲滅のための施策や福祉の現場を、直接知ることが出来、とても貴重な経験となった」、「この研修で得た知識を、(出身国の)女性センターの運営に活かしていきたい」という意見が出されました。会館ではこれまで培った人的なネットワークを更に発展させ、男女共同参画に関わるアジア・太平洋地域の人材育成プログラムを継続してゆきます。

本セミナーの研修生の受け入れをお引き受けくださった方々ならびに、講師としてご協力をいただいた皆様に心より御礼申し上げます。

歓迎会で理事長・会館職員とともに歓迎会で理事長・会館職員とともに

女性アーカイブセンターの見学女性アーカイブセンターの見学

研修生によるケースプレゼンテーション研修生によるケースプレゼンテーション

ザ・ボディ・ショップ本社(千代田区)にてザ・ボディ・ショップ本社(千代田区)にて

フレンドシップアジアハウスこすもす(木更津市)フレンドシップアジアハウスこすもす(木更津市)

内閣府男女共同参画局(千代田区)内閣府男女共同参画局(千代田区)

味菜工房(嵐山町)で野菜のおやき作りに挑戦味菜工房(嵐山町)で野菜のおやき作りに挑戦

響書院でお茶会を初体験響書院でお茶会を初体験

修了証書の授与修了証書の授与

スペースゆう(北区)で行われた成果発表と交流フォーラムスペースゆう(北区)で行われた成果発表と交流フォーラム

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