研修・イベント

研修

開催概要

平成26年度「女子中高生夏の学校2014〜科学・技術・人との出会い〜」

開催期間:平成26年8月7日(木)~9日(土)<2泊3日> / 定員:150名

開催場所:独立行政法人国立女性教育会館


事業内容

 科学者・技術者、理工系大学生との対話、交流を通して女子中高生が科学・技術の分野に自分の新しい可能性を見いだすことをねらいとして、合宿型式の体験型サイエンスプログラムを実施する。あわせて、保護者、教員向けプログラムも実施する。


1 趣  旨

  女子中高生が「科学・技術にふれる」、科学・技術の世界で生き生きと活躍する女性たちと「つながる」、科学・技術に関心のある仲間や先輩とともに「将来を考える」ための機会として「女子中高生夏の学校2014~科学・技術・人との出会い~」を開催します。
  このプログラムは、2泊3日の合宿研修を通じて、女子中高生と研究者・技術者、大学生・大学院生等が少人数を単位に親密に交流し、理系進路選択の魅力を伝えるものです。理系の分野も様々です。すでに理系の道を進んでいる女子中高生も、これから夢を追い求める人も、ちょっと不安な人も、より深くより広く自分たちの視野を広げてみませんか?
  また、女子中高生の進路選択について、身近な支援者である保護者や教員向けのプログラムもそれぞれ設定しています。子どもの将来像が描けるよう、よきアドバイスができるように理系進路選択についての理解を深めます。

2 主  催

独立行政法人 国立女性教育会館

3 共  催

日本学術会議 「科学と社会委員会 科学力増進分科会」
       「科学者委員会 男女共同参画分科会」  (申請中)

4 後  援

男女共同参画学協会連絡会

5 会  場

独立行政法人国立女性教育会館
〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728番地
電 話:0493-62-6724・6725  FAX:0493-62-6720 
ホームページURL:http://www.nwec.jp/
Eメールアドレス:progdiv@nwec.jp

6 期  日

平成26年8月7日(木)~8月9日(土)

7 参加者・定員

◆科学・技術の分野に興味・関心のある女子
 (中学校3年生、高校1~3年生、高等専門学校1~3年生) … 100名
  ※文系、理系は問いません。どちらの道に進もうか迷っている人もぜひご参加ください。
◆保護者・教員等 … 50名
  ※保護者の方は上記女子中高生と一緒に参加する場合のみ申込できます。
  ※教員の方は生徒の引率がない場合でも申込ができます。

8 申込について

募集を締め切りました。多数の皆さまのお申し込み、ありがとうございました。
6/30(月)17:00をもちまして、中高生お申込みを締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。
※保護者・教員は引き続き募集しています。

 (1)申込方法(以下の①または②の方法でお願いします。)
   ①インターネット:下記の「女子中高生夏の学校2014」申込フォームよりお申し込みください。
     
   ②郵送、FAX:国立女性教育会館事業課までお申し込みください。

 (2)申込期間
   平成26年6月1日(日)~6月30日(月)午後5時まで
   ※応募者多数の場合は、地域・学年のバランスをとるとともに、初めての参加の人を優先した上で参加者を決定します。
   ※できるだけ多くの学校に参加いただくため、参加者を1校につき2名までとさせていただくことがあります。
 
 (3)提出書類
   別紙の「参加申込書」をご提出ください。

 (4)決定通知
   参加の可否にかかわらず、7月10日(木)までに本人宛に文書にて通知します。
   連絡がない場合は、お手数ですが国立女性教育会館事業課(電話:0493-62-6724)までご連絡ください。

9 所要経費

(1)参 加 費
  無料
(2)宿泊費及び食費
  7,500円
  (2泊分の宿泊+1日目夕食、2日目朝食・昼食・夕食、3日目朝食)
  食事は全員同じメニューとなります。食物アレルギーがある方については、必ず参加申込書の「連絡事項」の欄に具体的に記入してください。
  2日目の昼食はお弁当、夕食は立食でのバイキング形式になります。
  宿泊について、前泊・後泊をする場合は、別途宿泊費が加算されます。
(3)交通費の補助
  参加女子中高生の交通費につきましては、学割で往復2万5000円を超える方のみ料金の一部を補助する予定です。
  (人数によっては補助できない場合があります。)
(4)保険への加入
  参加者全員に保険(自宅を出てから帰宅まで)に加入していただきます。くわしくは参加決定時にお知らせします。

10 日  程(予定)

 【共通】…女子中高生、保護者、教員共通のプログラムです。
 【女子中高生】…女子中高生用のプログラムです。
 【保護者】…保護者用のプログラムです。
 【教員】…教員用のプログラムです。

<第1日 8月7日(木)>

【共通】開校式                                  13:00~13:30
   開会宣言    湯浅 富久子  実行委員長(日本物理学会)
   あいさつ     内海 房子   国立女性教育会館理事長
             日本学術会議会員
   オリエンテーション   古澤 亜紀   茨城県立水戸農業高等学校教諭

【共通】サイエンスアンバサダーⅠ
「自分の将来について考えよう」                          13:30~14:00
   夏学に参加するに当たり、合宿研修のオリエンテーションやグループ内での自己紹介、学生TA(ティーチングアシスタント)の講話などから、合宿研修のねらいや目的を理解したり、主体的に研修に参加する気持ちを高めたりします。

【共通】キャリア講演                               14:15~15:45
   過去の夏学卒業生でもあり、学生TAや夏学の企画運営に長く携わった女性や女子中高生にとって知名度のある企業で働く女性から、現在の生活や仕事のことなど理系進路の魅力についてお話を伺い、将来理系で学ぶこと、働くことの意義や多様な理系の進路について理解を深めます。
   講師 松村 聡子  独立行政法人国立青少年教育振興機構
                国立那須甲子青少年自然の家事業推進係
       風間 頼子  株式会社日立製作所中央研究所 情報システム研究センター
                社会情報システム研究部主任研究員

【女子中高生】学生企画「サイエンスバトル!?」                  16:15~17:45
   グループで協力し合い、学生スタッフが出題する課題やクイズに答えるスタンプラリーに挑戦しながら、グループの親交を深めます。

【保護者】【教員】夏の学校を知る                         16:15~17:45
   今までの夏学の様子をDVDで視聴したり、担当者から説明を受けたりすることにより、3日間の研修の流れや意義を理解するとともに、グループ討議等を通じてお互いの交流を深めます。

     夕 食                                 18:00~19:00

【女子中高生】学生企画「i future~理系人生を体験しよう~」            19:15~20:45
   はじめに女子中高生が興味関心のあるものや好きなことから将来の進路を考えられるようにマインドマップと呼ばれるイメージ図を作成します。その後ロールモデルとなる学生TAの人生を疑似体験できるゲームを行います。これらを通じて女子中高生が自分自身の将来をゲーム感覚で具体的に考えます。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅠ
「日本学術会議、学会、大学、企業等の研究者・技術者との座談会」          19:15~20:45
   学会、大学、企業等で活躍する研究者・技術者との対話やグループ討議などを通じて、理系の分野での女性の活躍や今後の期待に対する現状等を知り、女子中高生への支援の在り方について考えます。
   講師  日本学術会議会員
        男女共同参画学協会連絡会、大学、企業等から1名ずつ調整中

【共通】天体観望会 <希望者のみ参加>                      21:00~22:00
   自然豊かな国立女性教育会館の夏の夜空を天体望遠鏡で観察します。

【女子中高生】国際交流「英語相談所」<希望者のみ参加>              21:00~22:00
   翌日に行われる国際交流の時間に向けて、英語で話すことへの不安を取り除けるよう、女子中高生の相談に留学生TAが応じます。

<第2日 8月8日(金)>

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅠ
「ミニ科学者になろう」                               9:00~11:30
   理系の各分野における研究者・技術者と交流しながら、実験・実習にじっくりと取り組みます。進路を理系にするか文系にするか迷っている生徒向けの不思議体験コースと専門性の高いチャレンジコースの2種類の実験を用意します。(参加決定時に実験・実習の希望調査を行います。)

【保護者】【教員】実験・実習の参加・見学                      9:00~11:30
   女子中高生が取り組んでいるサイエンスアドベンチャーⅠ「ミニ科学者になろう」の実験や実習を実際に見学、参加することで、研修に取り組む女子中高生の姿を見たり、理系進路選択を応援する意識を高めたりします。

     昼 食                                 11:30~12:45
     集合写真の撮影(女子中高生のみ)                    12:45~13:00

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅡ
「研究者・技術者と話そう」                            13:00~15:40
   女子中高生に理系進路選択の魅力を伝えるため、次の①~④のブースを設け、様々な人と交流します。様々な分野、世代の人と交流することで、理系進路選択への不安や悩み等の解決に近づける場とします。
   ①ポスター展示
     30程度の展示ブースを設置し、協力学会、企業や大学等、様々な立場の研究者・技術者によるポスター展示や演示実験を行います。理系の世界で活躍する人たちや最先端の技術に触れる機会とします。

②キャリア相談
     研究者・技術者や女子大学生・大学院生などが女子中高生の理系進路選択に関する相談に応じます。女子中高生の進路に関する不安や悩み等の解決や理系進路選択について明確な考えを持てるようにする機会とします。
③国際交流
     海外から日本に来ている留学生や研究者・技術者に学校生活や日本での生活、研究内容や母国に帰ってからの夢などについて、英語を使ってインタビューします。女子中高生のコミュニケーション能力や語学力の向上に生かします。
④夏学卒業生Home Coming Day
     過去の「夏の学校」卒業生が会場に集まり、参加者である女子中高生に対して理系進路に関する相談活動を行います。女子中高生が理系への進路に対して明確な考えが持てるようにする機会とします。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅡ
「ポスター展示・キャリア相談」                          13:00~15:40
   女子中高生の理系進路選択への支援に向けて、男女共同参画学協会連絡会や企業、大学等のポスターブースを回り、最先端の科学技術について知る機会とします。また理系の進路について相談することで我が子や生徒の進路に関する不安や悩み等の解決に近づける場とします。

<第3日 8月9日(土)>

【女子中高生】一体感型実験                            9:00~11:00
   科学的に視野を広げる経験を大人数で共有できるような実験を行います。参加者一同が同じテーマのもと、製作から完成までの過程を経験し、一体感を味わいます。

【保護者】夏の学校を振り返る                           9:00~10:00
   女子中高生の理系進路に関する保護者同士の忌憚のない意見交換を行い、3日間の研修を振り返ります。

【教員】夏の学校を振り返る                            9:00~10:00
   それぞれの学校に戻った時にこの合宿研修の経験をどう生かすかについて考える機会として、教員同士の忌憚のない意見交換を行って3日間の研修を振り返ります。

【保護者】【教員】一体感型実験の参加・見学                    10:00~11:00
   女子中高生が取り組む一体感型実験に保護者や教員も参加や見学を行います。

【共通】学生企画「夏学振り返りと表彰式」                     11:15~12:00
   参加者が一堂に会し、3日間の振り返りを学生スタッフの企画により行います。

【共通】サイエンスアンバサダー任命式・閉校式                   12:00~12:45
   女子中高生の参加者全員をサイエンスアンバサダーとして任命します。自分の学校や地域に戻った後、アンバサダーとして夏学の体験を伝えます。
    任命   湯浅 富久子 実行委員長(日本物理学会)

11 交通案内

※ 初日の8月7日(木)と最終日の9日(土)は、国立女性教育会館最寄り駅の東武東上線「武蔵嵐山」駅東口と国立女性教育会館との間で無料送迎バスを運行します。運行時間帯は、参加決定通知に同封しますので、ご利用ください。

 女子中高生が「科学・技術にふれる」、科学・技術の世界で生き生きと活躍する女性たちと「つながる」、科学・技術に関心のある仲間や先輩とともに「将来を考える」ための機会として、「女子中高生夏の学校2014~科学・技術・人との出会い~」を、8月7日(木)~9日(土)の2泊3日で開催しました。今年は、全国から112名の女子中高生、29名の保護者・教員が参加しました。
 この「女子中高生夏の学校2014」(以下「夏学」)は、独立行政法人科学技術振興機構「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の委託により実施したものです。平成17年度に始まったこの事業も今回で10回目を迎えました。本年度も、これまでの夏学の成果であるプログラムや人材を活用すると共に、より一層工夫し、進化する夏学を行うことができました。
湯浅富久子実行委員長の開会宣言で開校式が始まり、主催者として内海房子理事長があいさつを行いました。続いて、「サイエンスアンバサダーⅠ~自分の将来を考えよう~」では、3日間の合宿研修のねらいや目的、研修の成果を地域に戻ってサイエンスアンバサダー(学んだことを普及したり、発信したりする人)として報告する心構えなどについて学びました。次のプログラム「キャリア講演」では、夏学の卒業生でもあり、学生TAや夏学の企画運営に長く携わった松村聡子氏(国立青少年教育振興機構国立那須甲子青少年自然の家)、女子中高生にとって知名度のある企業で働く女性である風間頼子氏(株式会社日立製作所中央研究所)のお二人が講演を行い、未来を担う女子中高生に向けての貴重なメッセージをいただきました。質疑応答では、活発に質問が出され、参加者の関心の高さがうかがえました。

開会宣言  湯浅 富久子 実行委員長開会宣言  湯浅 富久子 実行委員長

あいさつ  内海 房子 理事長あいさつ  内海 房子 理事長

サイエンスアンバサダーⅠサイエンスアンバサダーⅠ

キャリア講演  松村 聡子 氏 キャリア講演  松村 聡子 氏 

風間 頼子 氏風間 頼子 氏

<女子中高生プログラム>
キャリア講演の後、女子中高生は研修棟から本館に移動し、学生企画「サイエンスバトル!?」を行いました。参加者はグループごとに、現役の大学生や大学院生の学生TA(ティーチングアシスタント)が用意した7つのブースを回り、体力、思考力、想像力、チームワークの良さなどを試すゲームに挑戦しながら、グループ内の親交を深めました。

サイエンスバトル?!サイエンスバトル?!

夕食後、再び研修棟に場所を変え、学生企画「i future~理系人生を体験しよう~」を行いました。これは学生企画の中でも今回初めて行われた企画です。研修棟内の各教室に、理系大学に進学した人ならぶつかるような日々の悩みや疑問について、二者択一の問題が用意されており、それぞれどのような選択をしていくか、というものです。女子中高生たちは研修棟内をあちらこちらと動いては、理系大学に進学した場合を想定した学生生活を疑似体験していました。

i future~理系人生を体験しよう~i future~理系人生を体験しよう~

再び本館にて、希望者のみのプログラムとして、「天体観望会」「英語相談所」を行いました。
「天体観望会」では、自然豊かな嵐山の星空を、天体望遠鏡を使って観察しました。「英語相談所」では、翌日の国際交流に備えて、女子中高生の不安などに留学生TAと各講師が答えました。

天体観望会天体観望会

天体観望会天体観望会

研修2日目に入り、「サイエンスアドベンチャーⅠ~ミニ科学者になろう」を行いました。これは、実験AからPまで16の実験・実習の中から、女子中高生がそのうちの1つを選んで取り組むもので、今年度も、文理選択を迷っている生徒向けの不思議体験コース(実験A~H)と専門性の高いチャレンジコース(実験I~P)を用意しました。実験内容は以下のとおりです。
実験A 宇宙の星から学ぶエネルギー(Part3)福島から広がる科学の世界
    B 金属の不思議
    C バナナのDNA抽出実験と水をきれいにする実験
    D 夢・化学-21 楽しく、面白い化学実験を体験しましょう!
    E 身近な川の水環境を調べよう
    F 身近に生きる生物たちの生態
    G 荒川を探検しよう
    H 地球惑星科学へようこそ~Dr.ナダレンジャーの自然災害のサイエンスショー~
    I LEDを光らせる
    J 電子回路を組み立てよう! LEDと光ファイバーで友達にメロディーを送ろう!
    K コンピュータで探るバイオ分子の世界
    L 線虫を使って知る遺伝子のしくみ
    M 病気を科学しよう-遺伝暗号に隠された秘密
    N 作って・見て・測って知る、地球と宇宙の「波」のふしぎ
    O 結び目のゲームを作って遊ぼう
    P 見えない数?複素数の世界で絵を描こう!

実験A 実験A 

実験B実験B

実験C実験C

実験D実験D

実験E実験E

実験F実験F

実験G実験G

実験H実験H

実験I 実験I 

実験J実験J

実験K実験K

実験L実験L

実験M実験M

実験N実験N

実験O実験O

実験P実験P

午後に入り、「サイエンスアドベンチャーⅡ~科学・技術者と話そう」では、36の学会、学校、企業等によるポスター展示やキャリア相談、海外から日本に来ている留学生との国際交流、夏の学校卒業生による進路相談を行いました。女子中高生は、各ブースを回って説明を聞いたり、進路に関する相談をしたりしていました。

ポスター展示・キャリア相談ポスター展示・キャリア相談

国際交流国際交流

 この後、女子中高生は本館に移動し、学生企画「Gate Way」を行いました。これも新しい学生企画によるプログラムで、女子中高生がふだん話すことができない研究者・技術者、大学生・大学院生との交流の場を提供しました。

Gate WayGate Way

 参加者同士の交流の輪をさらに広げるために、夕食を兼ねた交流会を行いました。用意された料理やデザートに女子中高生の多くが歓声を上げていました。

交流会交流会

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夜には「キャリア・プランニング」を行いました。これも学生による企画です。学生TAが中心となり、各グループで5年後、10年後の自分の将来について考えました。

キャリア・プランニングキャリア・プランニング

希望者のみのプログラムとして、「研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会」「もっと話そう英語」を行いました。
「研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会」では、各学会や企業・団体の研究者・技術者が女子中高生や保護者からの相談に答えました。「もっと話そう英語」では、この日行われた国際交流の後、さらに交流を図りたいと思った女子中高生に留学生TAが対応しました。

研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会

もっと話そう英語もっと話そう英語

3日目(最終日)には、科学的な視野を広げる経験を大人数で共有するため、「一体型実験」を行いました。広いスペースが取れる大会議室に全員が集まり、「人間コンピュータ」というテーマで実験を行いました。

一体型実験一体型実験

この後、3日間を振り返るスライドショーと、学生スタッフから各グループへの表彰を行う予定でしたが、この日は台風が接近していたため、参加者が安全に帰宅できるよう「サイエンスアンバサダー任命式・閉校式」も含めて中止し、予定を早めて夏学を終了としました。参加者の女子中高生に手渡す予定のサイエンスアンバサダー任命書や表彰式での賞品等は、後日個別に送ることとしました。

<保護者・教員等プログラム>
女子中高生の進路選択について、身近な支援者である保護者や教員に対してのプログラムでは、参加者29名が集まりました。初日のキャリア講演までは女子中高生と同じプログラムでしたが、その後は「夏の学校を知る」と題して、企画委員の森義仁氏、古澤亜紀氏から夏の学校についての説明などを聞きました。

夏の学校を知る夏の学校を知る

夕食後の「サイエンスカフェⅠ」では、日本学術会議連携会員で法政大学理工学部教授の松尾由賀利先生をお招きして、理系進路選択の現状などについてのお話をうかがうとともに、日頃の疑問や不安などについて、参加者同士によるグループディスカッションを行いました。終了後も話し合いや質問など、参加された方々の理系進路選択への関心の高さがうかがえました。

サイエンスカフェⅠサイエンスカフェⅠ

2日目午前は、女子中高生が行っている実験・実習の参加、見学を行いました。これは今年度初めての実施するもので、希望する参加者には、見学だけでなく、実際に実験・実習にも参加しました。
午後に入り、「サイエンスカフェⅡ~ポスター展示・キャリア相談」では、各学会、学校、企業等の展示ブースを回り、最先端の科学技術や理系教育の現状について理解を深めました。その後、「サイエンスカフェⅢ」として、保護者の方々には理系進路選択の魅力等について、研究者や大学生、社会人を交えた座談会が行われ、教員の方々には、中学、高校、大学の教員の連携をテーマに討議やグループワークを実施しました。

サイエンスカフェⅢ 保護者向け サイエンスカフェⅢ 保護者向け 

教員向け教員向け

3日目には、「夏の学校を振り返る」と題して、保護者向けには、女子中高生の理系進路選択などについて、今回の参加についての感想も含めた忌憚のない意見交換を行い、3日間の研修を振り返りました。教員向けも、3日間の夏学の成果についてのディスカッションを行いました。

夏の学校を振り返る夏の学校を振り返る

<参加者の感想>
参加者の女子中高生からは、
「視野を広げて、いろいろなことにチャレンジして自分の道をしっかり決めていこうと思いました。今度はTAになって戻ってきたいです。」
「いろいろな方々から話を聞いて、やはり自分が本当に一番やりたいことをやるべきだと思いました。また、多くの同世代の理系女子と会うことができたのはとてもよい刺激になりました。」
「夏学には同じような興味関心を持ち、自分の夢に一生懸命になっている仲間がいて、本当によい経験ができました。」
「理系に進むことに不安がありましたが、夏学に参加して少し自分に自信を持つことができました。」
「一つの道に絞らず、いろいろな道を考えてみようと思いました。「理系は無理」と思っていた私も少し理系の方も考えようと思います。」
「女性でも仕事と家庭を両立させながらがんばっている方がいることを知り、私もそんな人になりたいと強く思いました。」
「最初はどちらかというと文系よりでしたが、やっぱり理系に行こうと思いました。これからは理系分野を中心にたくさん勉強したいです。」
「同じ理系を目指す友達と話をして、自分の考えが広がりました。他の県の子とも友達になって仲良くなりました。」
「元々進路は決まっていましたが、3日間を通していろいろな職業を知り、進路はたくさんあるのだなと思いました。」
「将来のことについて、あまりよく考えたことがありませんでしたが、改めて自分の将来についてしっかり考えてみると、自分について新しいことも見えてきて、驚きました。」
「まだ文系か理系か決めることができていませんが、参加する前よりは心が楽になりました。たくさんの方々にアドバイスをいただいてとてもうれしかったです。」
「普通の夏休みでは体験できないことが体験できていつもの何倍も楽しく充実した夏になったと思います。いろいろな人の話を聞き、進路について考えの幅が広がりました。」
「自分とは得意な分野ややりたいことが違う、同世代の子と出会えてよかった。また、理系女子が社会でどう活躍するか、しているかを知ることができ、将来への不安が少し軽くなった。」
「日本各地から来た中高生と話せたことはとても刺激的でした。今回できた新しい友達を大切にして、これから勉強をがんばりたいと思います。」
等の感想が寄せられました。

また、保護者・教員の方々からは、
「研究者という夢に向け努力している娘に対し、親としては未知の分野で不安でしたが多くの女性研究者の方が輝いておられる姿を見て、娘を応援してやりたいという気持ちになりました。」
「今日まで理系への進路、就職への不安、社会人としての不安がありましたが、夏の学校に参加して、多くの窓口が開けているのだなあと安心しました。」
「輝いている女性の皆さんに出会えたことは娘にも私にも大変貴重な時間でした。勉強が好きというと学校でも「変な子」と思われるようですが、純粋に学ぶことの楽しさを実感しました。」

「学会や教員のみならず、学生TAが生徒の目線で、今生徒に欲しいプログラムを提供しているのがすばらしかった。」
「女子中高生が非常にキラキラした目で参加しているのが、とにかく印象的でした。理系女子(リケジョ)という言葉だけが一人歩きしているようですが、夏学を通して少しでも理系に進学する女子が増えるとよいと思います。」
などの感想が寄せられました。

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