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女性アーカイブセンター展示

イベント終了

平成30年女性アーカイブセンター特別展示「女性の歩みを受け継ぐ 女性アーカイブセンター10周年展」

開催期間:平成30年1月26日(金)~9月9日(日)

開催場所:女性アーカイブセンター展示室 /


女性アーカイブセンターは今年で開設10周年を迎えます。
女性の団体や個人の手による貴重な資料を通じて、昔の女性たちが活動してきた様子や、それを今の女性たちがどのように受け継いでいるかを感じ取っていただければ幸いです。

また、政府による「明治150年」関連施策として、ミニ展示「明治時代の女子教育」を同時開催します。
NWECの資料とともに名古屋大学と東京都立中央図書館からも資料を借りて、明治時代の雑誌・教科書・すごろくなどを展示します。
江戸時代の日本の教えと明治維新後に入ってきた西洋の教えが共存していた時代の様子をご覧ください。

  • 期間:平成30年1月26日(金)~9月9日(日)9時~19時(休館日を除く)
  • 会場:女性アーカイブセンター展示室(本館1階)
  • 料金:無料

展示の概要 資料は「女性デジタルアーカイブシステム」で公開しています。

34歳女性の1日をグラフにしたもの(1955年)

先生も生徒も自分(稲取婦人学級資料)  

 文部省は1954年から1956年にかけて、静岡県稲取町で、婦人学級を実施しました。女性たちが普段の生活の課題をよりよくしていくための学習を目的とし、先生による一斉講義ではない新しい学習方法で、みんなで考える話し合いを重視しました。

★今にどうつながっている…?
 日本全国に約370施設ある男女共同参画センターや女性センターが、男女共同参画社会を目指し、多様な学びの場を提供しています。


第4回世界女性会議 NGOフォーラム : 開会式セレモニー(1995年)

男女平等めざし白熱の世界会議(第4回世界女性会議(北京会議)資料)

 国際連合は女性の地位向上を目指し、1975年を国際婦人年と定め、同年に第1回世界女性会議をメキシコで開催しました。1995年の第4回世界女性会議(通称・北京会議)では、平等、開発、平和を目標に「北京行動綱領」が採択され、世界の女性たちが直面している課題解決のための目標と行動が示されました。

★今にどうつながっている…?
 様々な国で法整備が進められていますが、男女間の格差はまだ多くあります。国連は、2030年までに解決すべき課題として、ジェンダー平等を掲げています。


大会後、東京駅までデモ。写真中央は市川房枝 (1980年)

女性たちの歩んだ記録(「全国婦人新聞」取材写真)

 全国婦人新聞は、1970年から2006年まで全国婦人新聞社が刊行していた専門紙です(1995年「女性ニューズ」に改題)。女性による女性のための初の全国版新聞であり、国内外の女性の活動を発信しました。

★今にどうつながっている…?
 以前は女性が情報を発信する手段は限られていましたが、現在はブログやSNSなどインターネットを通じて誰でも自由に情報を得たり発信したりできるようになりました。


台所から社会を変えた運動家(奥むめお資料)

 戦後初の参議院選挙(1947年)で、多数の女性の支持を得て出馬。「台所と政治を結ぼう」と訴え、他の女性議員9名と共に当選しました。国会では消費者代表という自負を持って臨みました。

★今にどうつながっている…?
 日本の女性は1945年まで参政権がありませんでした。参政権を得てから、70年以上が経過しましたが、女性議員はまだまだ少ないのが現状です。


雑誌記事「九重織フランスへ渡る」 (1953年)

女性起業家のパイオニア(九重年支子資料)

 1939年に簡易手織機を発明。実用新案登録の日に夫に先立たれましたが、子育てをしながら手織機の普及に努めました。
第二次世界大戦後は国内で会社を立ち上げ、婦人発明家協会の創設に関わるとともに、アメリカやフランスなど様々な国で特許を取り、展覧会を開きました。

★今にどうつながっている…?
 戦後間もない頃の日本では、自ら起業する女性は非常に珍しく、特別な目的がないと男女問わず海外に行くこともできませんでした。
現在は、起業したり海外で働いたりする日本人女性が増えています。


56年分の家計簿から見た社会(中村喜美子資料)

 横浜生協(現・ユーコープ)の組合員たちと手を組んで、オリジナル家計簿の作成・全国生計費調査・商品開発などに取り組んだ主婦・中村喜美子がつけ続けている家計簿のうち、NWECでは1954年から2009年までの56年分を所蔵しています。

★今にどうつながっている…?
 「生協の家計簿」は1972(昭和47)年から現在まで毎年発売されています。
全国生計費調査も多くの世帯の家計データを集計して数十年続いています。
各家庭の収入や支出だけでなく、日本の経済の変化をも示す貴重な資料です。


同時開催 明治150年関連施策 ミニ展示「明治時代の女子教育」

明治時代の女子教育には、江戸時代の流れを受け継ぐ礼儀作法の教えと、西洋の学問に基づく教えが共存していました。
当館や名古屋大学ジェンダー・リサーチ・ライブラリ所蔵の教科書、東京都立中央図書館所蔵の双六(複製)などを展示します。


◆この展示は政府による「明治150年」関連施策の一環として実施しています◆


複製資料を手に取ってみよう

稲取婦人学級資料

稲取婦人学級資料

「婦人学級教材綴 : 昨日一日をどう過したか」[稲取町婦人学級](1955)
女性140人が自分の生活時間を書いた記録です。それぞれの生活の様子が分かります。

「一週間金銭出納表」
女性たちが一週間の支出を記した記録です。

資料は「女性デジタルアーカイブシステム」でデジタル画像でご覧いただけます。


主婦連合会のシンボルマーク・おしゃもじ

戦前の教育を受けた主婦たちにとって、行政や企業に物申す行為は考えられないものでしたが、奥むめおの行動によって消費者運動が全国に広がり、1948年主婦連合会が結成されました。

スローガンが書かれたおしゃもじは主婦連合会のシンボルです。
おしゃもじには「めし取る」=「戦いとる」という意味などが込められています。


主婦連合会アルバム

奥むめおが創設した主婦連合会に残されていた、昭和20年代~40年代のアルバムです。


中村喜美子さんの家計簿

 女性アーカイブセンターでは、神奈川県在住の中村喜美子さん(元・横浜生協組合員)の1954年から2010年までの家計簿を所蔵しています。
56年分の家計簿からは、世相の変化や生活の様子が読み取れます。今回の展示では、そのうち4冊を複製しました。
家計簿は「女性デジタルアーカイブシステム」でデジタル画像でご覧いただけます。


全国婦人新聞社 写真コレクション

NWECで所蔵している1979年から2006年までの写真の一部。
取材写真からは、当時の女性たちの決定的な瞬間や日々の活動の様子を知ることができます
写真の裏には写真の内容と日付が記載されています。
所蔵している約3万5000点の写真は「女性デジタルアーカイブシステム」でデジタル画像でご覧いただけます。



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