研修・イベント

研修

実施報告

平成27年度「女子中高生夏の学校2015」

開催期間:平成27年8月6日(木)~8日(土)<2泊3日> / 定員:150名

開催場所:独立行政法人国立女性教育会館


事業内容

 研究者・技術者、理工系大学生との対話、交流を通して女子中高生が科学・技術の分野に自分の新しい可能性を見いだすことをねらいとして、合宿型式の体験型サイエンスプログラムを実施する。あわせて、保護者、教員向けプログラムも実施。


1 趣  旨

  女子中高生が「科学技術にふれる」、科学技術の世界で生き生きと活躍する女性たちと「つながる」、科学技術に関心のある仲間や先輩とともに「将来を考える」ための機会として「女子中高生夏の学校2015~科学・技術・人との出会い」を開催します。
  このプログラムは、2泊3日の合宿研修を通じて、女子中高生と科学研究者・技術者、大学生・大学院生等が少人数を単位に親密に交流し、理系進路選択の魅力を伝えるものです。理系の分野も様々です。すでに理系の道を進んでいる女子中高生も、これから夢を追い求める人も、ちょっと不安な人も、より深くより広く自分たちの視野を広げてみませんか?
  また、女子中高生の進路選択について、身近な支援者である保護者や教員向けのプログラムもそれぞれ設定しています。子どもの将来像が描けるよう、よきアドバイスができるように理系進路選択についての理解を深めます。

2 主  催

独立行政法人 国立女性教育会館

3 共  催 

日本学術会議 「科学者委員会・科学と社会委員会合同広報・科学力増進分科会」
       「科学者委員会 男女共同参画分科会」 

4 後  援 

男女共同参画学協会連絡会 

5 会  場

独立行政法人国立女性教育会館
〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728番地
電 話:0493-62-6724・6725      FAX:0493-62-6720
Eメールアドレス:progdiv@nwec.jp  WEBサイトURL:http://www.nwec.jp/

6 期  日

平成27年8月6日(木)~8月8日(土)

7 参加者・定員

○科学・技術の分野に興味・関心のある女子
 (中学校3年生、高校1~3年生、高等専門学校1~3年生) … 100名
  ※文系、理系は問いません。どちらの道に進もうか迷っている人もぜひご参加ください。
○保護者・教員 … 50名
  ※保護者の方は上記女子中高生と一緒に参加する場合のみ申込できます。
  ※教員の方は生徒の引率がない場合でも申込ができます。

8 申込について

(1)申込方法(以下の①または②の方法でお願いします。)
   ①インターネット:下記お申込フォームよりお申し込みください。   
   ②郵送、FAX:国立女性教育会館事業課までお申し込みください。

(2)申込期間
   平成27年6月1日(月)~6月30日(火)午後5時まで
(3)提出書類
   「参加申込書」をご提出ください。
(4)決定通知
   参加の可否にかかわらず、7月10日(金)までに本人宛に文書にて通知します。
   連絡がない場合は、お手数ですが国立女性教育会館事業課(電話:0493-62-6725)までご連絡ください。

9 所要経費

(1)参 加 費:無料
(2)宿泊費及び食費:7,700円(1,000円×2泊+食事代5,700円)
  (2泊分の宿泊+1日目夕食、2日目朝食・昼食・夕食、3日目朝食)
 ・2日目の昼食はお弁当、朝食と夕食はバイキング形式になる予定です。
 ・食物アレルギーがある方については、必ず参加申込書の「連絡事項」の欄に具体的に記入してください。
 ・宿泊について、前泊・後泊をする場合は、別途宿泊費が加算されます。
(3)交通費の補助:参加女子中高生の交通費につきましては、学割で往復30,000円を超える方のみ料金の一部を補助する予定です。
  (人数によっては補助できない場合があります。)
(4)保険への加入:参加者全員に保険(自宅を出てから帰宅まで)に加入していただきます。くわしくは参加決定時にお知らせします。

10 日  程(予定)

【共通】…女子中高生、保護者、教員共通のプログラムです。
【女子中高生】…女子中高生用のプログラムです。
【保護者】…保護者用のプログラムです。
【教員】…教員用のプログラムです。

<第1日 8月6日(木)>

【共通】開校式                                13:00~13:30
   開会宣言   柏原 賢二   実行委員長(日本数学会)
   あいさつ    内海 房子   国立女性教育会館理事長
            嶋田 透     日本学術会議会員 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
   オリエンテーション   古澤 亜紀  茨城県立水戸農業高等学校教諭

【共通】サイエンスアンバサダーⅠ「自分の将来について考えよう」        13:30~14:00
  夏学に参加するに当たり、合宿研修のオリエンテーションやグループ内での自己紹介、学生TA(ティーチングアシスタント)の講話などから、合宿研修のねらいや目的を理解したり、主体的に研修に参加する気持ちを高めたりします。

【共通】キャリア講演                             14:15~15:45
  過去の夏学卒業生でもあり、学生TAや夏学の企画運営に長く携わった女性や女子中高生にとって知名度のある企業で働く女性から、現在の生活や仕事のことなど理系進路の魅力についてお話を伺い、将来理系で学ぶこと、働くことの意義や多様な理系の進路について理解を深めます。
   講師  木村 知代   株式会社ちふれ化粧品綜合研究所
       福田 陽子   東京大学大学院理学系研究科

【女子中高生】学生企画「サイエンスバトル!?」                16:00~17:30
  グループで協力し合い、学生スタッフが出題する課題やクイズに答えるスタンプラリーに挑戦しながら、グループの親交を深めます。

【保護者】【教員】夏の学校を知る                       16:00~17:30
  今までの夏学の様子をDVDで視聴したり、担当者から説明を受けたりすることにより、3日間の研修の流れや意義を理解するとともに、グループ討議等を通じてお互いの交流を深めます。

     夕 食                               18:00~19:00

【女子中高生】学生企画「i future~理系人生を体験しよう」           19:15~20:45
  はじめに女子中高生が興味関心のあるものや好きなことから将来の進路を考えられるようにマインドマップと呼ばれるイメージ図を作成します。その後ロールモデルとなる科学・技術者や学生TAの人生を疑似体験できるゲームを行います。これらを通じて女子中高生が自分自身の将来をゲーム感覚で具体的に考えます。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅠ「日本学術会議、学会、大学、企業等の研究者・技術者との座談会」19:15~20:45
  学会、大学、企業等で活躍する研究者・技術者との対話やグループ討議などを通じて、理系の分野での女性の活躍や今後の期待に対する現状等を知り、女子中高生への支援の在り方について考えます。
   講師  松尾 由賀利   科学者委員会 男女共同参画分科会、法政大学教授
        男女共同参画学協会連絡会、大学、企業等から1名ずつ調整中

【共通】天体観望会<希望者のみ参加>                     21:00~22:00
   自然豊かな国立女性教育会館の夏の夜空を天体望遠鏡で観察します。

【女子中高生】国際交流「英語相談所」<希望者のみ参加>            21:00~22:00
   翌日に行われる国際交流の時間に向けて、英語で話すことへの不安を取り除けるよう、女子中高生の相談に留学生TAが応じます。

<第2日 8月7日(金)>

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅠ「ミニ科学者になろう」         9:00~11:30
  理系の各分野における研究者・技術者と交流しながら、実験・実習にじっくりと取り組みます。進路を理系にするか文系にするか迷っている生徒向けの不思議体験コースと専門性の高いチャレンジコースの2種類の実験を用意します。(参加決定時に実験・実習の希望調査を行います。)

【保護者】【教員】実験・実習の参加・見学                    9:00~11:30
  女子中高生が取り組んでいるサイエンスアドベンチャーⅠ「ミニ科学者になろう」の実験や実習を実際に見学、参加することで、研修に取り組む女子中高生の姿を見たり、理系進路選択を応援する意識を高めたりします。

     昼 食                                11:30~12:45
     集合写真の撮影                            12:45~13:00

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅡ「研究者・技術者と話そう」       13:00~15:50
  女子中高生に理系進路選択の魅力を伝えるため、次の①と②のブースを設け、様々な人と交流します。様々な分野、世代の人と交流することで、理系進路選択への不安や悩み等の解決に近づける場とします。
①ポスター展示・キャリア相談
  30程度の展示ブースを設置し、協力学会、企業や大学等、様々な立場の研究者・技術者によるポスター展示や演示実験を行います。理系の世界で活躍する人たちや最先端の技術に触れる機会とします。
また、研究者・技術者や女子大学生・大学院生などが女子中高生の理系進路選択に関する相談に応じます。女子中高生の進路に関する不安や悩み等の解決や理系進路選択について明確な考えを持てるようにする機会とします。

②国際交流
  海外から日本に来ている留学生や科学・技術者に学校生活や日本での生活、研究内容や母国に帰ってからの夢などについて、英語を使ってインタビューします。女子中高生のコミュニケーション能力や語学力の向上に生かします。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅡ「研究者・技術者、大学生、新社会人との座談会」13:00~14:50
「中学、高校、大学の教員の連携」
  女性の科学・技術者、学生TA、新社会人との座談会を通じて、理系進路選択の現状やその魅力について知る機会とします。中学、高校、大学の教員による連携を促進するために、理科や数学など、理系科目の授業展開などについて、講義やグループワークを行います。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅢ                        15:00~15:40
「企業における女性研究者の活躍」
  渡辺 美代子   日本学術会議 科学者委員会・科学と社会委員会合同広報・科学力増進分科会
             国立研究開発法人 科学技術振興機構 執行役

【女子中高生】学生企画「Gate Way」                        16:00~17:30
  女子中高生が理系の進路についてさらに深く知るとともに、進路選択における悩みを相談できるよう、様々な分野や年代の人々とざっくばらんに話し合います。また、前日の学生企画「i future~理系人生を体験しよう」で作成したマインドマップの完成に向けて、科学・技術者や学生TAからアドバイスを受ける時間を設けます。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅣ「ポスター展示・キャリア相談」         15:50~17:10
  女子中高生の理系進路選択への支援に向けて、男女共同参画学協会連絡会や企業、大学等のポスターブースを回り、最先端の科学技術について知る機会とします。また理系の進路について相談することで我が子や生徒の進路に関する不安や悩み等の解決に近づける場とします。

【共通】交流会                                 18:00~19:00
  夕食をとりながら、参加者同士、講師や実行委員、女子大学生・大学院生との交流を深めます。

【女子中高生】学生企画「キャリア・プランニング」                19:15~20:45
  これまでの女子中高生と科学・技術者、学生TAなどの交流を踏まえ、また、研究者・技術者へのインタビューなどを通して、各グループでアドバイスを出し合いながら話し合い、一人一人の具体的な進路を模索します。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅤ「保護者・教員と留学生との国際交流」    19:15~20:45
  海外からの留学生と保護者・教員が交流する場を設けます。それぞれの国の生活、文化、科学技術など、諸外国の状況について理解を深めるとともに我が国の現状について再確認する機会とします。

【共通】研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会<希望者のみ参加>     21:00~22:00
  女子中高生の理系進路選択に向けて、研究者・技術者や学生TAとさらに話をしたいという参加者のために、進学や就職など、将来のことに関する懇談会を行います。

【女子中高生】国際交流「もっと話そう英語」<希望者のみ参加>          21:00~22:00
   国際交流の時間だけでは英語を話すことが物足りなかった女子中高生のために、留学生TAが英語での会話や質問に応じます。

<第3日 8月8日(土)>

【女子中高生】一体感型実験                           9:00~11:00
  科学的に視野を広げる経験を大人数で共有できるような実験を行います。参加者一同が同じテーマのもと、製作から完成までの過程を経験し、一体感を味わいます。

【保護者】夏の学校を振り返る                          9:00~10:00
  女子中高生の理系進路に関する保護者同士の忌憚のない意見交換を行い、3日間の研修を振り返ります。

【教員】夏の学校を振り返る                           9:00~10:00
  それぞれの学校に戻った時にこの合宿研修の経験をどう生かすかについて考える機会として、教員同士の忌憚のない意見交換を行って3日間の研修を振り返ります。

【保護者】【教員】一体感型実験の参加・見学                   10:00~11:00
  女子中高生が取り組む一体感型実験に保護者や教員も参加や見学を行います。

【共通】学生企画「夏学振り返りと表彰式」                    11:15~12:00
  参加者が一堂に会し、3日間の振り返りを学生スタッフの企画により行います。

【共通】サイエンスアンバサダー任命式・閉校式                  12:00~12:45
  女子中高生の参加者全員をサイエンスアンバサダーとして任命します。自分の学校や地域に戻った後、アンバサダーとして夏学の体験を伝えます。
    任命   柏原 賢二  実行委員長(日本数学会)

 女子中高生が「科学技術にふれる」、科学技術の世界で生き生きと活躍する女性たちと「つながる」、科学技術に関心のある仲間や先輩とともに「将来を考える」ための機会として「女子中高生夏の学校2015~科学・技術・人との出会い」を開催しました。
 この事業は、国立研究開発法人科学技術振興機構「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の委託を受けて実施するもので、本年で11年目となります。平成27年8月6日(木)~8月8日(土)2泊3日の合宿研修を通じて、女子中高生と科学研究者・技術者、大学生・大学院生等が少人数を単位に親密に交流し、理系進路選択の魅力を伝える形で進めました。理系と一言で言っても分野は様々で、宇宙、金属材料、環境、DNA、発電、光ファイバー、バイオ、コンピュータ、医療、電磁気、数学、パラドックスなど幅広い研究対象、活躍領域があります。すでに理系の道を進んでいる女子中高生も、これから夢を追い求める人も、ちょっと不安な人も、より広くより具体的に自分たちの視野を広げられたようです。
 また、女子中高生の進路選択について、身近な支援者である保護者や教員向けのプログラムもそれぞれ設定しました。子どもの将来像が描けるよう、よきアドバイスができるように理系進路選択についての理解を深めることができました。
 今年度は、日本学術会議「科学者委員会・科学と社会委員会合同広報・科学力増進分科」と「科学者委員会 男女共同参画分科会」に共催をいただく事ができ、大きな支えとなりました。今年で11回目を迎えた「夏学」も新しい第一歩を踏み出せたと思います。

 また、今年度も夏学に関わっていただいた方々にご協力いただき、ロールモデル集を作成しました。こちらを参考にして女子中高生の皆さんがたくさん科学技術の世界にはばたいていくことを願っています。

<第1日 8月6日(木)>

【共通】開校式
 実行委員長柏原賢二氏(日本数学会)より開会が宣言されて、今年の「夏学」は始まりました。
 共催をいただいている日本学術会議の嶋田透氏(東京大学大学院農学生命科学教授)より、激励のお言葉をいただきました。
 オリエンテーションでは、古澤亜紀企画委員(茨城県立水戸農業高等学校)より、3日間の生活と望む姿勢についての話がありました。
開校式の参加者の目が、3日間への期待で輝いていたのが印象的でした。

【共通】サイエンスアンバサダー「自分の将来について考えよう」
 鳥養映子(山梨大学)企画委員と工藤悠希(北海道大学大学院)学生実行委員長より、合宿研修のねらいや目的を理解し、主体的に研修に参加する気持ちを高めるためのオリエンテーションが行われました。女子学生たちは、サイエンスアンバサダー活動についての説明やメンター制度についての説明を聞き、夏学スタッフがいつでもサポートしてくれる、安心して相談できる雰囲気である事を実感できたようです。 

【共通】キャリア講演
 夏学2015写真4講師の木村知代氏(株式会社ちふれ化粧品綜合研究所研究員)と福田陽子氏(東京大学大学院理学系研究科博士課程3年)は、過去の夏学卒業生でもあり、学生TA(ティーチングアシスタント)や夏学の企画運営に長く携わった女性です。身近なロールモデルとして、これからキャリアを積んでいく女子中高生にとって大変興味深い講演をいただきました。  木村氏は、化粧品の研究に携わっておられます。化粧品はもちろん、日焼け止めクリームについて等、女子中高生に興味・関心の高い話題を交えながらキャリアトークを進め、たくさんの質問を受けました。  福田氏は、南極観測隊の一員であった経験をもとに、「オーロラを見たい」という夢を実現した話を語り、女子中高生に対し、夢を持ち続けることの大切さを伝えました。

【女子中高生】学生企画「サイエンスバトル!?」
 学生TA(ティーチングアシスタント)が出題する課題やクイズに答えるスタンプラリーグループで挑戦しながら、メンバー同士の親交を深めました。

【女子中高生】学生企画「i future~理系人生を体験しよう~」
 夕食後、学生企画「i future~理系人生を体験しよう~」が行われました。館内の各研修室に、理系大学に進学した人なら誰でもぶつかるような日々の悩みや疑問について、二者択一の問題が用意されており、それぞれが思い思いに選択をしていくというものです。女子中高生たちは、研修棟内を行ったり来たりと、学生生活を想像しながら楽しそうに歩いていました。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅠ 「日本学術会議、学会、大学、企業等の研究者・技術者との座談会」
 講師には松尾由賀利氏(日本学術会議「科学者委員会 男女共同参画分科会」、法政大学教授)をお迎えし、理系進路に興味をもつ女子中高生の保護者、教員の参加者の皆さんが抱える不安や悩みを振り払っていただけるようなお話をいただきました。身近に理系分野で活躍する女性モデルがいないことから、就職、子育てとの両立等に不安を抱える保護者が多いようでした。夏学2015写真8
 また、学会、大学、企業等で活躍する研究者・技術者との対話やグループ討議などを通じて、理系の分野での女性の活躍や今後の期待に対する現状等を知り、女子中高生への支援の在り方について考えることができました。

【共通】天体観望会<希望者のみ参加>            
 今年は、うっすらと雲がかかり、綺麗な星空を見ることができませんでしたが、スタッフの皆さんが、映像を用意してくださり、会館の壁に星空を映しだしてくれるという、粋な計らいがありました。

【女子中高生】国際交流「英語相談所」<希望者のみ参加>
 翌日に行われる国際交流の時間に向けて、英語で話すことへの不安を取り除けるよう、女子中高生の相談に留学生TAや各講師が応じてくれました。

<第2日 8月7日(金)>

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅠ「ミニ科学者になろう」
 理系の各分野における研究者・技術者と交流しながら、実験・実習にじっくりと取り組むことができました。各実験実習担当者の方々は、参加者が真剣にかつ楽しく理系分野に触れることができるように工夫をしていただきました。

A 宇宙の星から学ぶエネルギー Part.4 ~福島から考える私の未来~

A 宇宙の星から学ぶエネルギー Part.4 ~福島から考える私の未来~

B 金属の不思議

B 金属の不思議

C バナナのDNA抽出実験と水をきれいにする実験

C バナナのDNA抽出実験と水をきれいにする実験

D 化学への招待 - 楽しい化学実験を体験してみよう

D 化学への招待 - 楽しい化学実験を体験してみよう

E 川を科学する

E 川を科学する

F 身近に生きる生物たちの生態

F 身近に生きる生物たちの生態

G 荒川を探検しよう!

G 荒川を探検しよう!

H シリーズ:地球惑星科学へようこそ(その1) ~ 作って・見て・考えよう! 神秘の微化石・生命のかたちの不思議~

H シリーズ:地球惑星科学へようこそ(その1) ~ 作って・見て・考えよう! 神秘の微化石・生命のかたちの不思議~

I ゲームとビーズミニストラップ作りで遺伝子発現を体験します

I ゲームとビーズミニストラップ作りで遺伝子発現を体験します

J 地磁気を測ってみよう

J 地磁気を測ってみよう

K ウイルスを知ろう--ウイルス粒子模型の作製

K ウイルスを知ろう--ウイルス粒子模型の作製

L シリーズ:地球惑星科学へようこそ(その2)~ 真夏の雪実験 ~

L シリーズ:地球惑星科学へようこそ(その2)~ 真夏の雪実験 ~

M コンピュータで探す健康や環境浄化に関わる遺伝子

M コンピュータで探す健康や環境浄化に関わる遺伝子

N 作って・見て・測って知る、地球と宇宙の「波」のふしぎ

N 作って・見て・測って知る、地球と宇宙の「波」のふしぎ

O 結び目のゲームを作って遊ぼう

O 結び目のゲームを作って遊ぼう

P 見えないけれどこんなに綺麗、 「複素数」の世界をのぞく

P 見えないけれどこんなに綺麗、 「複素数」の世界をのぞく

 保護者や教員の方々も、女子中高生が取り組んでいるサイエンスアドベンチャーⅠ「ミニ科学者になろう」の実験や実習を実際に見学、参加することで、研修に取り組む女子中高生の姿を見たり、理系進路選択を応援する意識を高めたりすることができました。

【女子中高生】サイエンスアドベンチャーⅡ「研究者・技術者と話そう」
 女子中高生に理系進路選択の魅力を伝えるため、次の①と②のブースを設け、様々な人との交流の場を設けました。様々な分野、世代の人と交流することで、理系進路選択への不安や悩み等の解決に近づける場となりました。
 ①ポスター展示・キャリア相談
  39の展示ブースを設置し、協力学会、企業や大学等、様々な立場の研究者・技術者によるポスター展示や演示実験を行いました。理系の世界で活躍する人たちや最先端の技術に触れる機会となりました。
  また、研究者・技術者や女子大学生・大学院生などが女子中高生の理系進路選択に関する相談に応じてくれました。女子中高生の進路に関する不安や悩みにこたえるとともに、理系進路選択についての考えを整理する機会となりました。

②国際交流
 海外から日本に来ている留学生や科学・技術者に学校生活や日本での生活、研究内容や母国に帰ってからの夢などについて、英語を使ってインタビューしました。皆さんコミュニケーション能力や語学力の向上に積極的に参加していました。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅡ 「研究者・技術者、大学生との座談会」「中学、高校、大学の教員の連携」
 保護者や教員が女性の科学・技術者、学生TAとの座談会を通じて、理系進路選択の現状やその魅力について知る機会となりました。中学、高校、大学の教員による連携を促進するために、理科や数学など、理系科目の授業展開などについて、グループワークを行いました。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅢ 「企業における女性研究者の活躍」

 渡辺美代子氏(日本学術会議 科学者委員会・科学と社会委員会合同広報・科学力増進分科会 国立研究開発法人科学技術振興機構 執行役)におこしいただき、電機メーカーにおける女性技術者の実態を、豊富なデータをもとに、解説しながらご説明いただくとともに、理系を目指すお子さんをお持ちの方々に力強いメッセージをたくさんいただきました。

【女子中高生】学生企画「Gate Way」   
 女子中高生が理系の進路についてさらに深く知るとともに、進路選択における悩みの相談を、様々な分野や年代の人々とざっくばらんに話しができました。また、前日の学生企画「i future~理系人生を体験しよう~」で作成したマインドマップの完成に向けて、科学・技術者や学生TAからアドバイスを受ける時間も設けました。

【共通】交流会  
 バイキング形式で夕食をとりながら、参加者同士、講師や実行委員、女子大学生・大学院生との交流を深めることができました。ケーキやフルーツが大人気でした。

【女子中高生】学生企画「キャリア・プランニング」 
 これまでの女子中高生と科学・技術者、学生TAなどの交流を踏まえつつ、グループごとにアドバイスを出し合いながら話し合い、一人一人の具体的な進路を模索しました。

【保護者】【教員】サイエンスカフェⅤ「海外理工系事情」        
 女子中高生理工系進路選択のエンカレッジを目的として、保護者、教員の方々に、海外理工系事情の理解と我が国の現状を再認識する機会を設けました。前半は、海外からの留学生、海外の理工系大学で学んだ経験のある日本人学生、科学者、技術者に、それぞれ、自国の生活、文化、科学技術の状況、海外の理工系大学での大学教育、自身のキャリアパス形成などについて話してもらいました。後半は、保護者、教員が交流する場を設け、自由に話合う展開としました。特に学生の話は、身近なロールモデルとして、保護者、教員の方々にとって、とても参考になるものだったようです。

<第3日 8月8日(土)>

【女子中高生】一体感型実験
 柏原実行委員長指導の下、科学的に視野を広げる経験を大人数で共有できるような実験を行いました。コンピュータの2進法の世界を人間で表現する体験です。参加者全員が同じテーマのもと、製作から完成までの過程を経験し、一体感を味わいました。この時には、すでにどんなことがあってもみんなで乗り越えることができるような力がついているようでした。

【保護者】【教員】夏の学校を振り返る
 女子中高生の理系進路に関する保護者同士の忌憚のない意見交換を行い、3日間の研修を振り返りました。
 また、教員はそれぞれの学校に戻った時にこの合宿研修の経験をどう活かすかについて考える機会として、教員同士の忌憚のない意見交換を行って3日間の研修を振り返りました。

【共通】学生企画「夏学振り返りと表彰式」
 参加者が一堂に会し、3日間の振り返りを学生スタッフの企画により行いました。
振り返りの映像を、学生企画委員が作成してくれました。3日間の思い出がダイジェストで流れ、歓声や笑い声が絶えませんでした。終わった時には、大きな拍手が沸き起こりました。また、学生TA中心に、手作りの表彰式が行われました。1グループごとに呼ばれ、「◯◯で賞」と賞状が渡されました。3日間の頑張りをみんなで認め合える素敵な時間でした。

【共通】サイエンスアンバサダー任命式・閉校式
 女子中高生の参加者全員がサイエンスアンバサダーとして任命されました。自分の学校や地域に戻った後、アンバサダーとして夏学の体験をどのように伝えてくれるでしょうか。最終日を終え、それぞれのグループは、名残惜しそうに話をしたり、写真を撮ったりして、思い思いの時間を過ごしていました。

女子中高生のみなさんのアンケートを紹介いたします
「今後このような経験はできないだろうし、先輩方からの貴重なお話をたくさんいただき疑問も解決できてよかったです。」
「様々な分野の方に相談に乗っていただき、自分がやりたいことがみつかりました。」
「理系の分野は進路選択が狭いと勘違いしていました。夢に希望が見えました。」
等の記述がありました。

また、保護者・教員の皆様からのアンケートもご紹介いたします。
「将来研究者になりたいという娘の就職の面で不安がありましたが、活き活きと活躍されている理系女性の講演や大学生たちとの交流を通して、背中を押してもらうことができました。今後は、娘のやりたいことを見守りサポートしてあげたいと思いました。」
「理系選択の理解を高め、人との出会いを多く用意していただき感謝しています。こういうのもありなんだという身近なロールモデルを示していただき、参考になりました。」
等、感想をいただきました。

 特に理系分野で活躍する女性の身近なキャリアモデルが少ないことから、理系を目指す学生は、自分の将来の姿をイメージできず悩みがちです。
 しかし、「本当に好きなこと」を追求する楽しさを伝え、理系分野で活躍する女性先輩たちと直接触れ合い、語ることのできた3日間は生徒たちにとって実り多いものでした。
 これからは、理工、土木、ITをはじめとして、これまで男性が圧倒的多数を占めていた分野でも、女性が大活躍する時代となります。企業も大学も理系女子を求めています。皆さんも自分の興味・関心を大切にして、臆することなく、将来を切り拓いていってください。

「夏学」は皆さんの頑張りをいつまでも応援しています!

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