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実施報告

平成25年度「女性関連施設・地方公共団体・団体リーダーのための男女共同参画推進研修」

開催期間:平成25年6月12日(水) ~ 平成25年6月14日(金) <2泊3日> / 定員:120名


事業内容

地域の男女共同参画を積極的に推進するリーダーとして必要な専門的知識、マネジメント能力、ネットワークの活用等、高度で専門的な研修を行う。

本年度テーマと本研修の目的

テーマ:男女共同参画の現在(いま)を見つめ、これからの在り方を考える
 本研修は、地域で男女共同参画を推進する女性関連施設管理職・地方公共団体職員・団体リーダーのエンパワーメントと連携・協働関係の構築を支援し、持続可能な組織の在り方や、第3次男女共同参画基本計画を実現するための施策・事業の在り方を学ぶことを目的としています。

本研修の特徴

  • 男女共同参画の視点を持ち、実態把握・課題分析を行い、実践に結びつけます。
  • 男女共同参画の中核となるリーダーの、関係力・連携力の向上を図ります。
  • 実践事例を重視し、課題解決につなげます。
  • 研修の成果を地域に持ち帰って実践し、振り返り、さらなる事業や活動へ活かす、というサイクルを考えたプログラムとなっています。 

主  催  

独立行政法人国立女性教育会館

共  催

NPO法人全国女性会館協議会(女性関連施設管理職コースにおける共催となります)

参 加 者

(1) 女性関連施設管理職コース: 50名
     公私立女性会館・女性センター、男女共同参画センター等、男女共同参画社会の形成に向
    けた拠点としての施設の管理職
(2) 地方公共団体職員コース: 35名
     都道府県・市区町村の男女共同参画推進責任者
(3) 団体リーダーコース: 35名
     地域で男女共同参画を推進する団体等のリーダー

日程(各プログラムの間に10分~15分の休憩があります)

内容

第1日 6月12日(水)

(希望者のみ参加)
 10:40~11:40
プレ・ワークショップ「男女共同参画推進の基礎知識」
  主に初任者を対象として、日本における男女共同参画推進の歴史的背景など基礎知識を学びます。
      講 師: 国立女性教育会館事業課専門職員

(1)開会
 13:00~13:20
    ①主催者あいさつ    内海 房子 国立女性教育会館理事長
    ②共催者あいさつ    桜井 陽子 全国女性会館協議会理事長
     
(2)プログラムの趣旨説明
  13:20~13:25
           森下 敏広  国立女性教育会館事業課専門職員

(3)講演「男女共同参画の現在(いま)とこれからの在り方
      ~国際的な視野から日本の男女共同参画を見る~」
 13:25~14:55
★男女共同参画への深い理解と実践から、男女共同参画を推進する地域のリーダーに必要な知見や問題意識への理解促進を図ります。
     講 師:橋本 ヒロ子 国連女性の地位委員会日本政府代表、十文字学園女子大学副学長

(4)報告「男女共同参画社会形成に向けた今日の政策課題」 
 15:10~16:40
★関係府省からの施策説明に加え、参加者の質疑応答から、今知りたい国の動向や、男女共同参画推進のポイントを探ります。
     講 師:内閣府男女共同参画局推進課
     講 師:文部科学省生涯学習政策局男女共同参画学習課
     講 師:厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課
     コーディネーター:西澤 立志 国立女性教育会館理事
     
情報提供「NWECの取り組みについて」
★今後のNWECの取り組みについて、報告します。
     報告者:櫻田 今日子 国立女性教育会館総務課専門官

(5)報告「男性の家庭・地域への参画を促進するための調査研究」
 16:40~17:30  
★国立女性教育会館で実施した調査研究の成果をもとに、男性の家庭・地域への参画を
  促進するための方策について考えます。
       講 師:飯島 絵理 国立女性教育会館研究国際室客員研究員
           渡辺 美穂 国立女性教育会館研究国際室研究員
       
(6)情報交換会(*希望者のみ参加:有料1,000円)     
 19:00~20:30
★全国からの参加者と交流し、今後の活動に役立つ関係づくりを図ります。

第2日 6月13日(木)

(7)講義「男女共同参画社会の実現のために、今、私たちは何をすればよいのか~現状と課題~」
 9:00~10:30
★男女共同参画社会の実現のために、今、私たちは何をすればよいのかを現状と課題から考えます。
     講師:鹿嶋 敬  実践女子大学教授

(8)討議「課題把握のためのディスカッション」          
 10:40~12:00
★予算縮小、人員削減、庁内連携、地域住民への啓発、効果的な事業の進め方など、各施設、地方公共団体及び女性団体が抱える問題を把握し、課題の明確化・共有化を図ります。
    <女性関連施設管理職コース> 
     報告者:納米 恵美子 公益財団法人横浜市男女共同参画推進協会理事 事業本部長

    <地方公共団体職員コース>
     報告者:萩原 綾子 静岡県子ども未来局局長 

    <団体リーダーコース>
     報告者:山口 文代 NPO法人パートーシップながれやま代表

(9)コース別ワークショップⅠ 「事例に学ぶ~男女共同参画の視点で地域課題を解決する組織の在り方~」
 13:20~17:00
★事例報告に基づきグループワークを行い、実践に役立つ力をつけます。
    <女性関連施設管理職コース>
テーマ「危機を乗り切るために必要な組織マネジメント力」
◎組織の存続危機や大震災等、想定外の状況に直面した際、これまでの組織の在り方を見直し、その危機を乗り切るための解決策を身につけます。
     報告者:田端 八重子 もりおか女性センター センター長
     報告者:仁科 あゆ美 一般財団法人大阪府男女共同参画推進財団理事兼統括ディレクター
     ファシリテーター:小山内 世喜子 青森県男女共同参画センター副館長 

    <地方公共団体職員コース>
テーマ「官官・官民・多様な団体との連携と、施策・事業の推進」
◎柔軟な発想で、多様な団体との連携により地域課題を解決していく施策・手法を考えます。
     報告者:鳴門市健康福祉部人権推進課
     報告者:大分県消費生活・男女共同参画プラザ
     ファシリテーター:荒巻 千枝子 千葉県環境生活部県民交流・文化課交流事業室副主幹

    <団体リーダーコース>
テーマ「地域資源を活かした事業展開」
◎地域課題を事業に結びつける組織運営、人材・施設・財源など地域資源の有効なネットワークづくりなど、組織活性化に向けた手法を考えます。
     報告者:西田 京子 たすけあい佐賀代表
     報告者:吉田 恭子 NPO法人エンツリー理事長
     ファシリテーター:廣瀬 隆人 宇都宮大学教授

(希望者のみ参加)
情報提供「NWEC情報機能の最新情報」           
 17:10~17:40
NWECの情報機能は、常に進化しています。女性情報ポータルの新機能、リニューアルした女性デジタルアーカイブシステム、新しく公開した「NWEC災害復興支援女性アーカイブ」等について、情報提供します。
     説 明:国立女性教育会館情報課職員

                    
(10)自由交流 (希望者のみ参加)
 19:00~20:30
★参加者がテーマごとに有志で集い、情報交換や交流を行います。自由交流を希望する方は、参加申込書の所定欄に、希望テーマを記入いただきます。
  また、テーマの一つとしてNWEC職員による「第57回国連女性の地位委員会」の報告を行います。

第3日 6月14日(金)

(11)コース別ワークショップⅡ「参加者の事例を検討する~男女共同参画の視点で地域課題を解決する事業の在り方~」
 8:50~11:20
★第3次男女共同参画基本計画に則り、地域で推進するための事業のあり方について、コース別に検討します。参加者が実践しているまたは、実践予定の1~2事例に沿った検討を通じて、実務に活かせるヒントを得ます。
      <女性関連施設管理職コース>
「既成概念を打ち破り、発展する男女共同参画事業の進め方」
◎困難な状況に陥った際、どうやって地域課題を解決する事業を推進すればよいのか、被災地である福島県と行列ができる講座でおなじみの「エセナおおた」とから学びます。
     報告者:中野 伸介 福島県男女共生センター副館長
     報告者:坂田 静香 大田区立男女平等推進センター「エセナおおた」センター長
     ファシリテーター:木須 八重子 公益財団法人せんだい男女共同参画財団理事長 
 
     <地方公共団体職員コース>
「第3次男女共同参画基本計画を地域で実現する事業のあり方」
参加者より1~2事例:参加申し込み後決定
     ファシリテーター:荒巻 千枝子 千葉県環境生活部県民交流・文化課交流事業室副主幹

     <団体リーダーコース>
「第3次男女共同参画基本計画に応える事業のあり方」
  参加者より1~2事例:参加申し込み後決定
     ファシリテーター:廣瀬 隆人 宇都宮大学教授

(12)全体会「第3次男女共同参画基本計画実現に向けた連携・協働の在り方」
 11:35~12:35
★ワークショップで話し合われた内容の各コースファシリテーター報告を元に、連携・協働のあり方について討議を行います。
     報告者:木須 八重子 公益財団法人せんだい男女共同参画財団理事長
     報告者:荒巻 千枝子 千葉県環境生活部県民交流・文化課交流事業室副主幹
     報告者:廣瀬 隆人 宇都宮大学教授
     コーディネーター:西山 恵美子 国立女性教育会館客員研究員

(13)ふりかえり
 12:35~12:38
★アンケート記入                                                         

(14)閉 会
    閉会あいさつ 西澤 立志 国立女性教育会館理事    
 12:40終了

申込方法・期限

(1)方  法  
  ①Eメール:国立女性教育会館ホームページよりお申し込みください。
  ②郵送、FAX:国立女性教育会館事業課までお申し込みください。
※ 開催要項、参加申込書等の電子データをご希望の方は、以下よりダウンロードしてください。

(2)申込期限  平成25年5月30日(木)(先着順)

(3)提出書類  「参加申込書」(別紙1)、「実情・工夫等」(別紙2)をご提出ください。

(4)参加のお知らせ  ご本人宛に文書によりお知らせします。6月3日(月)までに連絡が来ない場合は、お手数ですが事業課(電話:0493-62-6724)までお問い合わせください。

所要経費

(1)参 加 費  無料

(2)宿 泊 費  研修期間中は1泊1,000円(前・後泊も1泊1,000円)

(3)食  費  1日3食 2,500円程度(カフェテリア方式)
        ※研修期間中の宿泊及び食事は、すべて会館をご利用ください。

(4)情報交換会費 1,000円(1日目の夕食後に行います。飲み物、お菓子、消費税を含みます)

研修成果の活用プラン

研修の受付当日、アンケートと共に「研修成果の活用プラン」を配付いたします。
研修後の成果活用をお考えの上ご参加ください。

その他

  • 6月12日(水)と14日(金)に、国立女性教育会館と東武東上線武蔵嵐山駅間で無料送迎バスを運行いたしますのでご利用ください。
  • 期間中、職員が撮影した写真を、事業記録や広報のために使用することがあります。あらかじめご了承ください。
  • 部屋割の都合上、宿泊室は、相部屋となる場合がございます。
  • 研修期間中、参加者の所属する施設や団体、地方公共団体等のパンフレットやチラシなどを自由に交換する情報交換コーナーを設置します。お持ちになった資料は各自で所定の場所に並べ、参加者の方が資料を自由にお持ち帰りできるコーナーです。

 国立女性教育会館では、平成25年6月12日(水)~14日(金)に「女性関連施設・地方公共団体・団体リーダーのための男女共同参画推進研修」を全国から163名の参加を得て開催した。
 今回の研修のテーマは、「男女共同参画の現在(いま)を見つめ、これからの在り方を考える」。国連女性の地位委員会日本政府代表・十文字学園女子大学教授 橋本ヒロ子氏による講演、関係省庁の施策説明、内閣府男女共同参画会議議員・実践女子大学人間社会学部教授 鹿嶋 敬氏の講義により、男女共同参画の根本にある考え方や日本内外の男女共同参画の現状について学習した。
 また、昨年に比べ時間を拡大したコース別分科会では、災害時、地域で必要不可欠な機関・施設になるための事例や第3次男女共同参画基本計画で新設された男性・子どもにとっての男女共同参画の事例、DV被害者支援等喫緊の課題に関する事例、地域資源を活かした事例など、高い人権意識に基づき官民・多様な団体の連携、NPOとの協働等によって各地域で取り組まれている好事例の報告を元にグループディスカッションを行った。
 加えて、情報交換会・自由交流等により、全国からの参加者相互のネットワークづくりも図られた。
 参加者からは、「日頃の活動で見失いがちな基本理念について確認することができた」「一つ一つのプログラムを通じて考えを見直し、まとめる作業ができた」「自分の地域でも資源を見つけ、それを活かしていきたい」「明日からのヒントとエネルギーが得られた」等の感想が寄せられた。

受付風景

主催者挨拶
内海房子 NWEC理事長

共催者挨拶
桜井陽子 全国女性会館協議会理事長

講演
橋本ヒロ子氏

関係省庁報告

講義
鹿嶋 敬氏

課題把握のディスカッション

管理職コース(グループワーク)

地方公共団体コース(グループワーク)

団体リーダーコース(グループワーク)

全体会でのまとめ

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