独立行政法人 国立女性教育会館

　３月４日（火）、企業における女性の活躍促進を図り、男女共同参画社会の形成に資することを目的に「企業を成長に導く女性活躍促進セミナー」を実施しました。１０月の開催に続く第２回は、一般社団法人埼玉県経営者協会ウーマノミクス推進委員会との共催並びに経済産業省関東経済産業局の後援による開催となりました。当日は大宮ソニックシティ市民ホールを会場に、埼玉県経営者協会加盟企業をはじめ各企業におけるダイバーシティや女性活躍促進の推進者、管理職、リーダーなど、４６名が参加しました。
　開会行事での内海理事長挨拶の後、「女性の活躍により飛躍する企業からの報告」と題して、３名の方による事例発表が行われました。まず、東彩ガス株式会社フォローアップチームリーダーの二木綾子さんから、男性の職域とされていたガス点検業務を自らも含め女性が行っていること、リフォームアドバイザーをはじめ社内での多岐にわたる女性社員活躍の場などが紹介されました。次に株式会社メトロール代表取締役社長の松橋卓司さんから、女性を積極的に社員として採用するとともに、女性が働きやすい職場環境を整備していること、若手女性社員のソーシャルメディア活用によって業績が大幅に伸びたことなど、会社の成長には女性の力が欠かせないことが強調されました。最後に日本電鍍工業株式会社代表取締役の伊藤麻美さんからは、経営者として全く経験がないまま父親の会社を引き継ぎ、倒産寸前だった会社の業績を回復した体験、経営者として社員との面接をはじめお互いのコミュニケーションを大切にしていることなど、女性経営者としてのこれまでの足跡や将来への展望について語られました。
　事例発表の後、発表をされた３名の方をパネリストに、内海理事長がコーディネーター役となり「女性の活躍促進のために、今、何が必要か」をテーマにパネルディスカッションが行われました。３名のパネリストからは、事例発表について、もう少し掘り下げた内容のお話や女性の活躍による社内の雰囲気の変化、女性の活躍促進を進める上での課題、将来への展望などを中心にご発言いただきました。会場からも活発に質問が出され、盛会のうちに終了しました。
　参加者からは、「実際に女性が活躍している企業の話が聞け、自分のモチベーションが上がりました。」「女性の職域を限定せず、やる気のある人に任せるべきだということが必要だと感じられてよかった。」「男性の目線から新鮮に感じたことと、男性も女性に見習い、前向きな考え方と顧客目線で業務に向かう大切さが理解できた。」「各社の取り組みの具体例や女性が職場で活躍していく上で男性には感じられない難しさ、バリアのようなものがあることを知ることができた。」などの感想が寄せられました。

当日の様子（抜粋）