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実施報告

平成26年度女性情報アーキビスト養成研修(基礎コース)+(実技コース)

開催期間:平成26年12月10日(水)~12月12日(金) / 定員:基礎コース:30名/実技コース:10名

開催場所:国立女性教育会館


独立行政法人国立女性教育会館では、女性の歴史を今に生かし、未来につないでいくために、女性に関わる原資料(女性アーカイブ)の保存と活用に取り組んでいます。

その活動の一環として、アーカイブの保存や整理について新しい情報をお求めの方や、これから業務にとりくむ方のために、平成21年度からアーキビスト養成研修を実施しています。

平成26年度は、昨年に引き続き、アーカイブの基礎的な保存技術や整理方法をご紹介する基礎コースと、実習を通してより実践的に学んでいただく実技コースを開催します。

女性アーカイブの保存・提供に携わる実務者の方、大学・機関等の図書館職員の方のご参加をお待ちしております。


1.期  日

平成26年12月10日(水)~12月12日(金)
基礎コース:12月10日(水)~12月11日(木) 1泊2日  ※どちらか1日のみの参加も可能です
実技コース:12月11日(木)~12月12日(金) 1泊2日

2.募集人員

女性関連施設職員、図書館の実務担当者、地域女性史編纂関係者

① 基礎コース:30名  ただし、以下の方は受講できません。
          ・平成21-22年度「女性情報アーキビスト入門講座」または
           平成23-25年度「女性情報アーキビスト養成研修(入門)」を受講済
② 実技コース:10名  ただし、いずれかの条件を満たす方を対象とします。
          ・①基礎コースと同時受講が可能
         ・平成21-22年度「女性情報アーキビスト入門講座」または
           平成23-25年度「女性情報アーキビスト養成研修(入門)」を受講済
           また、過去に実技コースを受講済の方は受講できません。

3.日程・内容

<12月10日(水)>
基礎コース 第1日

受 付
 12:15~12:45
(1)開 会
 12:45~12:55
   挨 拶  国立女性教育会館理事長  内海 房子
(2)オリエンテーション
 12:55~13:00
(3)女性アーカイブ概論
 13:00~14:00
  女性に関する原資料の基礎的な知識を学びます。
  講 師  立教大学共生社会研究センター学術調査員  平野 泉
(4)アーカイブと著作権
 14:10~15:20
  著作権の基礎知識や、デジタルアーカイブ構築時に役立つポイントについて学びます。
  講 師  のぞみ総合法律事務所 弁護士  竹内 千春
(5)アーカイブの実践
 15:40~17:00
  アーカイブ機関における実践事例について学びます。
  講 師  1)レファレンスの実例~村岡花子母校の史料室として
         東洋英和女学院史料室  酒井 ふみよ
       2)資料公開の例 ~展示・冊子刊行・データベース
         聖路加国際大学学術情報センター大学史編纂・資料室
            新沼 久美
(6)アーカイブの広報
 17:10~17:50
  アーカイブの効果的な広報について学びます。
  講 師  エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)館長  谷合 佳代子
(7)女性教育情報センター、女性アーカイブセンター見学(希望者のみ)
 18:05~18:35
  国立女性教育会館におけるアーカイブ構築事例を中心にご紹介します。
(8)情報交換会(希望者のみ)
 19:30~20:30
  参加者相互の情報交換やネットワークづくりの場を提供します。 

<12月11日(木)>
基礎コース 第2日

(9)アーカイブの制作
 8:45~9:45
  アーカイブ作成の必要性や制作のプロセスを学びます。
  講 師  (株)NTTデータ第三公共システム事業部  大場 厚志
(10)資料の保存・管理方法(フィルム・映像編)
 9:55~11:05
  フィルム・映像の保存について、基礎的な知識と具体的な方法を学びます。
  講 師  東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員  岡田 秀則
(10)資料の保存・管理方法(紙資料編)
 11:15~12:25
  紙資料の保存について、基礎的な知識と具体的な方法を学びます。
  講 師  日本図書館協会資料保存委員会委員長  眞野 節雄
(11)閉 会
 12:25~12:30

実技コース 第1日

  受 付
 13:45~14:00
(1)開 会
 14:00~14:15
  オリエンテーション
(2)アーカイブ展示の手法
 14:15~17:00
  資料展示のポイントや展示スペースデザインなどについて、ワークショップや事例紹介を
  通じて学びます。
  講 師  (株)乃村工藝社 CC事業本部クリエイティブ局
           日本展示学会理事  亀山 裕市

<12月12日(金)>
実技コース 第2日

(3)紙資料修復の実践(1)
 9:00~12:00
  実技を通して紙資料の保存・修復方法の基礎を学びます。
  講 師  日本図書館協会資料保存委員会委員長・委員  眞野節雄・佐々木紫乃
  昼休み
  12:00~13:00
(4)紙資料修復の実践(2)
 13:00~15:00
  午前の実習の続きを行います。
  講 師  日本図書館協会資料保存委員会委員長・委員  眞野節雄・佐々木紫乃
(5)閉 会
 15:00~15:05

4.主  催

独立行政法人 国立女性教育会館

5.会  場

国立女性教育会館
〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728番地
(東武東上線武蔵嵐山駅下車徒歩12分)

6.所要経費 

(1)参加費  基礎コース:無料、 実技コース:実習用材料費 約3,000円
(2)宿泊費  研修期間中は1泊 1,000円(前・後泊についても1泊1,000円です)
(3)食費  1食あたり 800円程度(カフェテリア方式)
(4)情報交換会費  500円(軽い飲食物をご用意します)
※研修期間中の宿泊及び食事は、すべて会館をご利用ください。

7.申込み手続

(1)方 法
    下のリンクから申込書をダウンロードしてご記入のうえ、FAXまたは電子メールのファイル添付にてお送りください。
    電子メールでお申込みの場合は、件名を「女性情報アーキビスト養成研修申込」としてください。

  Eメールの本文に申込書記載項目を記述してお送りいただいても結構です。
  お申込後、FAXまたはEメールにて、受付完了の旨返信を差し上げます。
  3日以上経っても返信がない場合、お申込FAX/Eメール等が届いていない可能性がありますので、お問い合わせください。

(2)期 限

   平成26年11月21日(金)

お申込み・お問い合わせ先

国立女性教育会館情報課 (担当・山崎、森、星野)
〒355−0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728

電話 0493-62-6728
FAX 0493-62-6721
E-mail infodiv@nwec.jp

平成26年12月10日(水)~12日(金)の3日間にわたり、「女性情報アーキビスト養成研修(基礎コース)+(実技コース)」を実施しました。10日~11日の「基礎コース」には27名、11日~12日の「実技コース」は10名の参加がありました。「基礎コース」では資料の保存と活用の基礎を講義形式で行い、「実技コース」では展示空間の演出および紙資料の修復を学ぶワークショップや実習を行いました。

12月10日(水)
<基礎コース 第1日>

女性アーカイブ概論

立教大学共生社会研究センター学術調査員 平野泉氏より、女性アーカイブズの意義や役割などの基礎的な事項について、同大学での研究成果などに基づいてご講義いただきました。

アーカイブと著作権

アーカイブと著作権

のぞみ総合法律事務所弁護士 竹内千春氏より、著作権に関わる基礎的な知識および最近の動向について、詳細に解説していただきました。

アーカイブの実践 1: レファレンスの実例~村岡花子母校の史料室として

アーカイブの実践 1: レファレンスの実例~村岡花子母校の史料室として

東洋英和女学院史料室 酒井ふみよ氏より、2014年の人気テレビドラマ「花子とアン」の主人公のモデルとなった卒業生・村岡花子の資料を中心に、レファレンスの実例を具体的にお話しいただきました。

アーカイブの実践 2: 資料公開の例 ~展示・冊子刊行・データベース

聖路加国際大学学術情報センター大学史編纂・資料室 新沼久美氏より、所蔵資料の収集・整理と学内外における資料の公開方法について、豊富な実例をもとにお話しいただきました。

アーカイブの広報

アーカイブの広報

エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)館長 谷合佳代子氏より、イベント・講演・インターネットの活用など、あらゆる手段を用いた自館の広報とその成果についてご紹介いただきました。

女性アーカイブセンター、女性アーカイブ展示室見学

NWEC情報課専門職員の案内により、女性アーカイブセンター、女性アーカイブ展示室の見学を行いました。 (希望者のみ)

情報交換会

情報交換会

参加者全員による自己紹介ののち、自由歓談にて、相互に情報交換が行われました。 (希望者のみ)

12月11日(木)
<基礎 第2日>

アーカイブの制作

アーカイブの制作

株式会社NTTデータ第三公共システム事業部 大場厚志氏より、自社における実際の構築事例をもとに、デジタルアーカイブ制作の流れについてお話しいただきました。

資料の保存・管理方法(フィルム・映像編)

資料の保存・管理方法(フィルム・映像編)

東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員 岡田秀則氏より、映画フィルムの種類やその性質、保存・利活用の状況について、フィルムセンターの事例なども用いてご教示いただきました。 
 

資料の保存・管理方法(紙資料編)

資料の保存・管理方法(紙資料編)

日本図書館協会資料保存委員会委員長 眞野節雄氏より、紙資料を保存するための方法について、実際に使用する道具や材料などの回覧も交えてご教示いただきました。
 

<実技コース 第1日>

<実技コース 第1日>

株式会社乃村工藝社・日本展示学会理事 亀山裕市氏より、展示を行うにあたっての基礎理論のポイント解説と、NWEC女性アーカイブセンター展示室における実際の展示の検討、そして今後の展示企画を素材とした実践的なワークショップを展開していただきました。

12月12日(金)
<実技コース 第2日>

紙資料修復の実践

日本図書館協会資料保存委員会委員長 眞野節雄氏、同委員 佐々木紫乃氏より、紙資料の軽微な破損を修復する方法や、保存を目的としたパンフレット資料の簡易製本の方法などを、テキストによる講義も含め、長時間にわたる実習形式でご教示いただきました。

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