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令和6年度「新たな課題に対応した課題別研修」女性活躍推進セミナー

開催期間:第1回 令和6年11月25日(月)~12月4日(水)、第2回 令和7年2月5日(水)~2月14日(金) / 定員:150名程度


女性活躍推進セミナー(第1回)

女性活躍推進セミナー第1回ちらしのオモテ

女性活躍推進セミナー第1回ちらしのウラ

女性活躍推進セミナー(第2回)

女性活躍推進セミナー第2回ちらしのオモテ

女性活躍推進セミナーちらしのウラ

1.趣 旨

 「女性活躍」は重要な社会課題と位置づけられ、様々な施策が進められてきたものの、就業形態や人材登用、賃金、家庭や地域での役割等、多くの領域においてジェンダーギャップ(男女間格差)が未だに残っています。そして男女間格差の度合いや具体的な課題、格差を解消するために求められる取組は、組織の種類や規模、地域の特性等によって異なります。
 このセミナーでは、「女性活躍」をめぐる、地方や中小企業の多様な実態と実践の実例を通じて、各々の組織や地域が直面する課題解決に向けてのヒントを得ます。あわせて、性別にかかわらず、能力や個性が尊重される社会を実現するためには何をすればよいのか、実装するための方策を考えます。

2.テーマ

「あらゆる領域で女性活躍を実現するために—地方、中小企業の取組から—」

3.主 催

独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)

4.後 援

内閣府男女共同参画局/文部科学省/厚生労働省/経済産業省/独立行政法人労働政策研究・研修機構/一般社団法人日本経済団体連合会/日本商工会議所/公益社団法人経済同友会/全国中小企業団体中央会/全国商工会連合会/一般社団法人国立大学協会/一般社団法人公立大学協会/日本私立大学団体連合会

5.方 法

オンライン形式(YouTubeによるオンデマンド動画配信)

6.日 時

第1回 令和6年11月25日(月)~12月4日(水)
第2回 令和7年2月5日(水)~2月14日(金)

7.対 象

企業・自治体・大学等の役員、管理職、人材育成担当者、男女共同参画・女性活躍推進担当者等及びDE&Iに関心がある方 150名程度

8.参加費

無料(ただし、通信にかかる費用は参加者負担)

9.内 容

第 1 回  (配信日:令和 6 年 11 月 25 日(月)~ 12 月 4 日(水)) )
鼎談 「 ジェンダーギャップ解消 で変 わる 組織 と地域 」 (約 90 分)

 「都道府県別ジェンダーギャップ指数」(地域からジェンダー平等研究会監修)の「経済」「行政」の2分野で第1位になった鳥取県と、ジェンダーギャップ解消に向けて職場・地域・家庭を包括した施策を進める豊岡市。この2つの自治体は、庁内の組織改革として何から始めたのか。そして施策の展開によって、事業所や地域にどのような変化があったのか。女性活躍/DE&I推進企業への豊富な取材経験から導き出された共通課題も踏まえ、ジェンダーギャップの解消に向けた戦略とその先の展望について伺います。

 講 師  片山 善博  大正大学地域構想研究所所長、元鳥取県知事
      中貝 宗治  一般社団法人豊岡アートアクション理事長、前豊岡市長
      浜田 敬子  ジャーナリスト

第 2 回  (配信日:令和 7 年 2 月 5 日( 水 )~ 2 月 14 日( 金 ))
(1)講義「「女性活躍推進」とは何かを理解する」(約60分)

 性別にかかわらず能力や個性が最大限に発揮できる組織・社会づくりに向けて、なぜ「女性活躍推進」が必要なのか、そして「ダイバーシティ」概念の整理や関連情報など、担当者が社内・組織内等で施策を進める際に役立つ基本情報や土台となる視点を学びます。
  
 講 師  梅田 惠  EY Japan株式会社ディレクター(DE&I担当)

(2)報告「女性活躍推進、地方からの挑戦」(約20分×3名)

① 地域の中小企業と大学から見る「女性活躍推進」
 兵庫県内の中小製造業におけるヒアリング調査から明らかになった、女性の「やりがい」「働きがい」を高める職場環境に関する知見をふまえて、地域の大学教員の目からみた「女性活躍」の実情や課題について伺います。
 
 報告者  山下 紗矢佳  武庫川女子大学経営学部准教授

② 運輸業による「女性活躍推進」から始める「ダイバーシティ経営」
 女性活躍推進がより難しいとされる運輸業を営む、愛知県瀬戸市に拠点を置く同社が進めてきた、女性も男性も働きやすい職場環境への取組の成果と今後の展望について伺います。
 
 報告者  加藤 あや  大橋運輸株式会社総務課精神保健福祉士

③ 女性リーダー育成講座/起業塾修了生の今
 地元を離れ首都圏に本社を持つ会社で就職・活動したのちUターンし、地域活性化をめざして起業した吉井さんから、故郷である徳島県三好市池田町から発信・活動することへの思いや女性リーダー育成講座や起業塾での学びの経験が現在のキャリアにどうつながったのかを伺います。
 
 報告者  吉井 亜矢  合同会社空代表者

10.申込み方法等

(1)申込方法

下記の専用申込フォームからお申込みください。
  *同じメールアドレスで複数の受講者を登録することはできません。
  *参加決定通知等、セミナーに関する案内はメールで送付します。
   ml.soshiki@nwec.go.jpからのメールが受信できるアドレスを入力してください。
  *申込後の完了通知メールが届かない場合は申込が完了していない可能性がありますので、担当までお問合せください。

(2)申込受付期間 

第1回 令和6年11月1日(金)~令和6年1月18日(月)15:00
第2回 令和7年1月7日(火)~令和7年1月24日(金)15:00 

(3)参加決定

結果及び視聴用URLを申込フォーム記載のメールアドレスに通知します。
第1回は11月22日(金)、第2回は1月31日(金)までに連絡がない場合はお問合せください。

11.その他

(1)プログラムについて

 感染症、気象状況、天災、官公庁からの指示、その他主催者が研修を安全かつ円滑に実施することが困難と判断した場合には、やむを得ずプログラム内容の変更又は開催を中止する場合があります。
なお、これらの情報は、随時NWECホームページでお知らせします。

(2)問合せ先

 独立行政法人国立女性教育会館 事業課 女性活躍推進セミナー担当
 〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728

 TEL:0493-62-6724 (平日9:00~17:00)
 Eメール:ml.soshiki@nwec.go.jp 
 ※お問合せはできるだけメールでお願いいたします。

令和6年度「新たな課題に対応した課題別研修」女性活躍推進セミナー 実施報告

 令和6年度男女性活躍推進セミナーを、第1回は令和6年11月25日(月)~12月4日(水)に、第2回は令和7年2月5日(水)~2月14日(金)の日程で、「あらゆる領域で女性活躍を実現するために—地方、中小企業の取組から—」をテーマに開催し、約1,000名が参加しました。

第1回  鼎談 「 ジェンダーギャップ解消で変わる組織と地域 」

 第1回の鼎談「ジェンダーギャップ解消で変わる組織と地域」では、片山善博さん(大正大学地域構想研究所所長、元鳥取県知事)、中貝宗治さん(一般社団法人豊岡アートアクション理事長、前豊岡市長)、浜田敬子さん(ジャーナリスト)に登壇いただきました。
 片山さんは、鳥取県庁が女性管理職比率全国トップになるまでの地道な取組について、中貝さんは、若者が流出し女性だけが豊岡市に帰ってこないという課題に企業と連携して取組を進めたことを報告し、浜田さんは人権の観点から多様性をすすめることの重要性を示しました。特に3人のセッションでは、女性活躍推進は単に組織の利益のためだけではなく、組織における性差別を解消し、誰もが公平に扱われるべきだというフェアネスの視点が不可欠であるというメッセージが投げかけられました。女性たちの不公正な処遇に対する本質的な理解の必要性が語られ、具体的な取組から考え方まで参考となる事例を提示いただきました。

上段左:中貝宗治さん(一般社団法人豊岡アートアクション理事長、前豊岡市長)上段右:浜田敬子さん(ジャーナリスト)下段:片山善博さん(大正大学地域構想研究所所長、元鳥取県知事)

第2回  (1)講義「「女性活躍推進」とは何かを理解する」(約60分)

 第2回の講義「「女性活躍推進」とは何かを理解する」では、梅田惠さん(EY Japan株式会社ディレクター(DE&I担当))が、DE&I(ダイバーシティ・ エ クイティ&インクルージョン)を考える上で必要な視点を解説しました。個人を尊重して「個」を活かす経営戦略が必要で、女性・男性ということではなく、一人ひとりが様々な活躍をできるような社会にしていく必要があると訴えました。

梅田惠さん(EY Japan株式会社ディレクター(DE&I担当))

第2回  (2)報告「女性活躍推進、地方からの挑戦」

 報告「女性活躍推進、地方からの挑戦」では、様々な立場から3名の講師に報告をいただきました。

 山下紗矢佳さん(武庫川女子大学経営学部准教授)からは「地域の中小企業と大学から見る「女性活躍推進」」と題して、中小製造業の人手不足の解決のためにも、男女や文理の垣根を取り払った人材育成の重要性が示されました。
 加藤あやさん(大橋運輸株式会社総務課精神保健福祉士)からは「運輸業による「女性活躍推進」から始める「ダイバーシティ経営」」と題して、女性社員を含め柔軟な働き方を整備してDE&Iの取組を進めることで、新たなビジネスモデルが生まれて業績が改善し、求人が厳しい運輸業でありながら応募数が増えたことを報告しました。
 吉井亜矢さん(合同会社空代表者)は「女性リーダー育成講座/起業塾修了生の今」と題して、育成講座や起業塾の受講をきっかけに、地元徳島で民泊を経営することを決断し、民泊の経営、地域貢献活動や地方議会への立候補など、地域で活動するようになったプロセスをお話しされました。

 参加者からは、「男女共同参画、女性活躍推進はフェアネス、人権の問題だと話されてことに感動したと同時に、日本はフェアな社会ではないことを改めて感じ、自分も公平公正な視点がかけていることに気付いた」「概論的な内容に加え、地域事例、企業事例、個人の取り組みなど現実味溢れることまでさまざまな角度から女性活躍推進を捉えた内容で興味深かった」という感想を得ました。

上段:山下紗矢佳さん(武庫川女子大学経営学部准教授)下段左:加藤あやさん(大橋運輸株式会社総務課精神保健福祉士)下段右:吉井亜矢さん(合同会社空代表者)

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