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実施報告

令和4年度「新たな課題に対応した課題別研修」①男女共同参画の視点による災害対応研修

開催期間:令和4年9月21日(水)~10月14日(金)、令和4年10月14日(金)~10月15日(土)、令和4年10月24日(月)~11月14日(月) / 定員:300名程度

開催場所:国立女性教育会館 /


お知らせ

9月5日(月) 開催要項に宿泊費、未就学児ベッドパッド代の金額を追加しました。

1.趣旨

 防災・減災、災害に強い社会の実現には、女性が防災の意思決定過程や現場に主体的に参画し、女性と男性が災害から受ける影響の違いなどに十分に配慮された災害対応が行われることが必要です。
 しかし、その実践は未だごく一部に留まっており、災害が頻発する今日、スローガンに止まらない 実質的な取組を加速させていくことは、全国共通の急務です。
 本研修では、危機管理部門と男女共同参画部門を始めとした多様な主体との連携、意思決定や対応現場への女性の参画促進に焦点を当て、男女共同参画の視点による地域防災力強化のポイントを、事例等を踏まえながら具体的に学んでいきます。参加された方々が、男女共同参画の視点からの防災や災害対応について、地域をつなぐハブの役割を担って活躍されていくことを期待します。

2.テーマ

 「災害に強いまちづくり ~多様な主体をつなぐ地域防災~」

3.主催 

 独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)

4.共催・後援

 共催 内閣府男女共同参画局
 後援 独立行政法人教職員支援機構

5.日程

【基礎研修】
 (オンライン形式、令和3年度プログラム収録動画のオンデマンド配信)
  令和4年9月21日(水)~10月14日(金)

【ステップアップ研修 集合コース】
 (1泊2日、会場:国立女性教育会館)
  令和4年10月14日(金)~10月15日(土)

【ステップアップ研修 オンラインコース】
 (「集合コース」一部プログラムのオンデマンド配信)
  令和4年10月24日(月)~11月14日(月)

6.対象・定員

 自治体の防災・危機管理担当部署/男女共同参画担当部署/地域総務担当部署/福祉担当部署等の管理職・職員、地域防災委員、自主防災組織/女性団体等で地域防災を担うリーダー、防災士、学校関係者(管理職・教職員・コミニュティスクール担当者・PTA) 等

 【基礎研修】 300名程度
 【ステップアップ研修 集合コース】 50名
 【ステップアップ研修 オンラインコース】 300名程度

*応募多数の場合は選考により参加者を決定します。選考にあたっては、同一自治体の防災・危機管理担当部署と男女共同参画担当部署がセットで申し込んでいる場合、研修での学びを具体的に反映する場を持っている場合を優先し、地域バランスを考慮します。


*「集合コース」が中止となった場合、「集合コース」参加者は「オンラインコース」の受講となります。

7. 内容

◆基礎研修

(令和3年度プログラム収録動画のオンデマンド配信、講師肩書き等は当時)

 男女共同参画の視点に立った防災体制づくりに必要な基本的な考え方と実践情報を提供した、令和3年度「男女共同参画の視点による災害対応研修」プログラム動画(講師・所属は当時)をオンデマンドで再配信します。このテーマを初めて学ぶ方、改めて学びを確認したい方にお勧めします。

(1) 開会

(20分)

 主催者あいさつ     萩原なつ子     国立女性教育会館 理事長
 共催者あいさつ     岡田 恵子     内閣府男女共同参画局長
 趣旨説明・事務連絡   本川由貴子     国立女性教育会館事業課 専門職員


(2)事前学習

(研修受講までに、下記リンクから各自で視聴)

 災害から受ける影響は、女性と男性で異なります。災害対応に女性が主体的に参画することは地域の防災力向上につながります。内閣府男女共同参画局が作成した「災害対応力を強化する女性の視点」実践的学習プログラム(セッション1・セッション2)を視聴し、災害の各段階において自治体職員が男女共同参画の視点に立って取り組むべきポイントや事例を学びます。


(3)基調講演「地域の多様な主体とつながるプラットフォームづくり」

(65分)

 災害は、地震、津波、風水害等の自然要因とそれを受け止める側の社会の在り方(社会要因)により、その被害の大きさが決まってくると言われています。不平等、排除、分断を抱えた社会は、災害に有効に対処することが困難です。被害を小さくするためには、平常時から女性を含む多様な人々が担い手となり、多様な視点を反映した地域防災の体制づくりに取り組んでおくことが欠かせません。
 これを実現するためには、行政と地域自治組織(自治会・町内会)だけに依存した体制では限界があります。多様な担い手がつながるにはどのようなアプローチが有効なのでしょうか。男女共同参画の視点に立った地域防災活動の意義を確認するとともに、地域防災のプラットフォームづくりについて考えます。

 講師  池田 恵子  静岡大学教育学部/防災総合センター 教授
            減災と男女共同参画研修推進センター 共同代表


(4)情報提供1「男女共同参画の視点からの防災・復興における国の取組」

(18分)

 昨年5月に内閣府男女共同参画局が作成した「災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」には、東日本大震災を始めとするこれまでの災害経験を踏まえ、男女共同参画の視点に立った具体的な災害対応の実際が網羅されています。併せて、各地で活用できる「『災害対応力を強化する女性の視点』実践的学習プログラム」も作成されました。こうした取組を中心に、我が国の防災と男女共同参画に関する最新の情報を得ます。

 講師  藤田 昌子  内閣府男女共同参画局総務課 専門職


(5)講義「男女共同参画の視点による避難所運営訓練」

(60分)

 全国には地域で暮らす多様な人々が協働しながら、男女共同参画の視点に立った防災活動に取り組んでいる例があります。ここでは、学校、地域、行政等と連携して男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営体験プログラムを展開している青森県での実践事例をもとに、地域の多様な主体とつながるための具体的な方策のヒントを得ます。

 講師  小山内世喜子  一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと 代表理事


(6)情報提供2「地域防災における学校との連携をめぐって」

(30分)

 地域で暮らす人々にとって、学校は身近なものです。そこに通う子どもたちも地域で暮らす市民の一人であり、小さい頃から主体的に地域や防災に関わる意識を醸成することが重要です。災害時に迅速に対応するためには、平常時からの地域連携が鍵となります。地域資源としての役割を持つ学校と防災をつなげるにはどうしたらよいのか、学校と地域との連携について、現状を知るとともに今後の可能性を探ります。

 講師  吉田 尚史  独立行政法人教職員支援機構つくば中央研修センター
            研修プロデュース室 アシスタント・フェロー


(7)質疑応答

(45分)

 参加者から各講義や情報提供に関して寄せられた質問に登壇者の方々から回答いただきます。


◆ステップアップ研修 集合コース

 基礎研修の内容を踏まえ、今日的課題に則した、より実践的な内容を学習します。受講には、今年度の「基礎研修」を受講すること、あるいは昨年度に「男女共同参画の視点による災害対応研修」を受講していることが必要です。

*基礎研修を全て視聴できなかった方は、集合コース当日(10月14日(金)午前中)に、会館で視聴することができます(時間の関係で一部視聴できないプログラムもあります)。

■ 集合コース スケジュール

■ 1日目:10月14日(金)

(1)開会

13:10~13:30(20分)

 主催者あいさつ     萩原なつ子 国立女性教育会館 理事長
 共催者あいさつ     岡田 恵子 内閣府男女共同参画局長
 趣旨説明・事務連絡   本川由貴子 国立女性教育会館事業課 専門職員


(2)情報提供1「男女共同参画の視点に立った災害対応における国の取組」

13:30~13:50(20分)

 男女共同参画の視点に立った災害対応に関する国の最新の取組について聞きます。

 報告者  内閣府防災担当
      内閣府男女共同参画局


(3)講義「男女共同参画の視点による避難所運営訓練 partⅡ」

14:00~17:00(180分)

 「男女共同参画の視点による避難所運営訓練プログラム」を、実際に参加者役となって体験します。誰もが取り残されない避難所づくりのポイントと、実現のために必要な地域、行政、学校等、多分野の関係者との連携ノウハウを学び、自分の地域での実践を念頭に、参加者の主体性を引き出しながら、地域防災に男女共同参画の視点を根付かせていく実践力を養います。

 講師   小山内世喜子  一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと 代表理事
 助言者  岩本ヤヨエ   一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと 理事


(4)情報提供2「地域防災における学校との連携をめぐって partⅡ」

19:00~19:45(45分)

 学校現場でも、災害時における活動を想定して新たな取組が始まっています。コミュニティ・スクール等のしくみを活用し、多様な住民が参画して意見交換や交流を進めることで、学校施設の防災機能強化や子どもたちの豊かな育ちの支援につなげている事例から、地域ぐるみで防災活動を始める具体的なヒントを伺っていきます。

 講師   吉田 尚史  独立行政法人教職員支援機構事業部事業企画課 助教
 報告者  菅野 祐太  大槌町教育専門官 NPOカタリバディレクター


(5)情報交換会

19:45~20:45(60分)

 全国からの参加者同士での情報交換とネットワークづくりを行います。


■ 2日目:10月15日(土)

(6)基調講演「災害対応への男女共同参画の視点の実質的導入に向けて」

9:00~10:20(80分)

 災害対応に男女共同参画の視点を組み込むためには、意思決定の場や現場対応に女性の参画を進めていくことが重要ですが、これまで男性を担い手の前提にしてきた組織体制を転換するには、どのような工夫をすればよいのでしょうか。このプログラムでは、防災会議や担当部署への女性登用を進めて施策の充実に成功した自治体、女性防災リーダーたちの力と意欲が活かされている地域防災組織等の例を参照しながら、男女共同参画の視点反映を計画文言のみに終わらせない、次の実践ステップの踏み出し方を考えていきます。

 講師  池田 恵子  静岡大学教育学部/防災総合センター 教授
            減災と男女共同参画研修推進センター 共同代表


(7)事例報告「女性が力を発揮するこれからの地域防災」

10:30~11:50(80分)

 今年3月に内閣府男女共同参画局が作成した『女性が力を発揮するこれからの地域防災~ノウハウ・活動事例集』には、女性が地域防災活動で活躍する全国の実践例が紹介されています。その中から、地域の防災組織と「女性防災リーダー育成講座」修了生を丁寧にマッチングし、活動持続に向けたバックアップを行なっている東京都練馬区の事例、連合自治会と行政が連携し、地域ぐるみで男女共同参画の視点での防災体制強化に取り組んでいる三重県四日市市の事例について、それぞれの取組主体からの報告を伺います。

 報告者 榎本 雄太  練馬区地域文化部協働推進課 課長
     内田 浩二  練馬区危機管理室区民防災課 防災学習センター所長
     大瀧あずさ  四日市市自治会連合会 事務局長 


(8)閉会・アンケート記入

11:50~12:00(10分)



◆ステップアップ研修 オンラインコース

 ステップアップ研修 集合コースのうち次のプログラムをオンデマンド配信で視聴するコースです。基礎研修の内容を踏まえ、今日的課題に則した、より実践的な内容を学習します。受講には、今年度「基礎研修」を受講すること、あるいは昨年度に「男女共同参画の視点による災害対応研修」を受講していることが必要です。

(1)開会(20分)
(2)情報提供1「男女共同参画の視点に立った災害対応における国の取組」(20分)
(4)情報提供2「地域防災における学校との連携をめぐって partⅡ」(45分)
(6)基調講演「災害対応への男女共同参画の視点の実質的導入に向けて」(80分)
(7)事例報告「女性が力を発揮するこれからの地域防災」(80分)

8.所要経費

(1)参加費

 無料(通信料は参加者負担)

(2)宿泊費

 研修期間中:1名1泊 1,800円、未就学児ベッドパッド代:1名1泊 814円
 前泊(10/13)も同じ料金で宿泊できます。
 * 別途、食費がかかります。

9.申込方法等

(1)申込方法

 専用申込フォームからお申込みください。

 *申込フォーム送信後、5分以内に申込完了の通知メールが届きます。

 *同一のメールアドレスから複数名の申込はできません。

 *参加決定通知や資料等はメールで送付します。外部からのメールが受信できるアドレスを入力してください。

(2)申込期間

 令和4年8月29日(月)9:00 ~ 9月12日(月)17:00

(3)参加通知

 「申込フォーム」記載の連絡先に、メールでお知らせします。

 *9月20日(火)を過ぎても連絡がない場合やキャンセルする場合は、事業課まで御連絡ください。

(4)無料託児

 おおむね0歳(3か月)以上~小学6年生のお子さまを対象に、以下の時間帯で行います。
 御希望の方は、専用申込みフォームにてお申込みください。
 ①10月14日(金) 12:00~17:30
            ※18時以降は利用できませんので、御留意ください。
 ②10月15日(土)  8:30~12:30

■ 研修実施の流れ

10.その他

(1)配信プログラムの視聴に必要な環境

 インターネットに接続できるパソコン環境(タブレット、スマートフォンも可)が必要です。

(2)プログラムの変更・中止

 感染症、気象状況、天災、官公庁からの指示、その他主催者が研修を安全かつ円滑に実施することが困難と判断した場合、プログラムの一部又は全部を変更、中止する可能性があります。なお、情報は随時、NWECホームページでお知らせします。

(3)広報

 研修期間中に職員が撮影した写真を、事業記録や広報(ホームページ、SNS、ちらし等)のために使用することがあります。あらかじめ御了承ください。

(4)フォローアップ調査の実施

 研修終了6か月後を目途にフォローアップ調査を実施します。研修成果が実際の職務や活動に、どのように役立てられているかを伺うものです。御協力をお願いいたします。

11.問合せ先

 独立行政法人国立女性教育会館事業課
 〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728
 TEL:0493-62-6724 (平日9:00~16:00)
 メール:progdiv@nwec.jp  * お問合せはなるべくメールでお願いします。

令和4年度「男女共同参画の視点による災害対応研修」実施報告

 国立女性教育会館では、9月21日から11月14日まで、令和4年度「男女共同参画の視点による災害対応研修」を「災害に強いまちづくり ~多様な主体をつなぐ地域防災~」をテーマとして開催しました。

基礎研修

 令和3年度「男女共同参画の視点による災害対応研修」プログラムの動画を基礎研修として9月21日から10月14日まで、オンデマンドで再配信し、422名が受講しました。

ステップアップ研修

 基礎研修を受講した方を対象に、今日的な課題に即した実践的な内容のプログラムをステップアップ研修として実施しました。
 10月14日、15日に1泊2日の「集合コース」を開催し15名が参加、10月21日~11月14日には、その収録動画の一部を「オンラインコース」としてオンデマンド配信し344名が受講しました。

 災害が頻発する今日、スローガンにとどまらない実質的な取組を加速させていくためには、女性が防災の意思決定過程や現場に主体的に参画し、女性と男性が災害から受ける影響の違いなどに十分に配慮された災害対応が行われることが必要です。今年度は、危機管理部門と男女共同参画部門を始めとした多様な主体との連携、意思決定や対応現場への女性の参画促進に焦点を当て、男女共同参画の視点による地域防災力強化のポイントを、事例等を踏まえながら具体的に学びました。

情報提供1「男女共同参画の視点に立った災害対応における国の取組」

 男女共同参画の視点に立った災害対応に関する国の最新の取組について、内閣府防災・地方訓練担当 池田真幸氏は「災害対応において男女共同参画の視点は重要であると考えている」と話し、災害時に課題となる避難所の開設・運営に関するオペレーションや法令制度について内閣府主催の防災スペシャリスト養成研修プログラム「有明の丘研修・被災者支援コース」から「避難所のライフサイクル」の講義動画の一部を紹介しました。その動画では、静岡県富士市 太田氏が災害対策基本法やガイドラインに沿った避難所開設・運営について、自治体職員の視点から実災害における事例等を示しながら解説しました。
 また、内閣府男女共同参画局総務課専門職 野口孝子氏は、内閣府が作成した「女性が力を発揮するこれからの地域防災~事例・ノウハウ集」について説明し、男女共同参画の視点に立った防災・減災の取組を実装するための好事例について紹介されました。

講義「男女共同参画の視点による避難所運営訓練 partⅡ」

 一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと代表理事 小山内世喜子氏、理事 岩本ヤヨエ氏の指導の下、「男女共同参画の視点による避難所運営訓練プログラム」を、実際に参加者役となって体験しました。誰も取り残さない避難所づくりのポイントと、その実現に必要な地域、行政、学校等、多分野の関係者との連携ノウハウを学び、多様な避難者が安心して過ごせる避難所運営等について話し合いました。自分の地域での実践を念頭に、地域防災に男女共同参画の視点を根付かせていく実践力を養いました。

情報提供2「地域防災における学校との連携をめぐって partⅡ」

 大槌町教育専門官を務めるNPOカタリバディレクター 菅野祐太氏からは、学校という場を中心とした災害時の新たな取組について、東日本大震災の活動を踏まえた報告をいただきました。岩手県大槌町では、コミュニティ・スクール等のしくみを活用し、多様な住民が参画して意見交換や交流を進めることで、学校施設の防災機能強化や子どもたちの豊かな育ちの支援につなげており、地域ぐるみで防災活動を始める具体的なヒントが紹介されました。

 続いて、独立行政法人教職員支援機構事業部事業企画課助教 吉田尚史氏が、大槌町の復興過程での気付きについて、自然災害への対応力向上とともに社会の脆弱性改善に向けたアプローチがあると分析し、平時からの防災活動を通して学校と地域が共に社会の脆弱性に向き合い、改善していく必要性について解説しました。

情報交換会

 情報交換会では、各参加者にマイクを回し、それぞれが日頃の活動や災害対応への問題意識について紹介しました。久しぶりの集合研修で、情報交換とネットワークづくりを直接行える機会となり、大変好評でした。

基調講演「災害対応への男女共同参画の視点の実質的導入に向けて」

 静岡大学教授で減災と男女共同参画研修推進センター共同代表 池田恵子氏は、「災害対応への男女共同参画の視点の実質的導入に向けて」と題し、取組の3つのポイントとして「参画」「配慮」「安全」を示されました。
 災害対応に男女共同参画の視点を組み込むためには、意思決定の場や現場対応に女性の参画を進めていくことが重要ですが、これまで男性を担い手の前提にしてきた組織体制を転換するには、工夫が必要です。池田氏は、防災会議や担当部署への女性登用を進めて施策の充実に成功した自治体、女性防災リーダーたちの力と意欲が生かされている地域防災組織等の例を参照しながら、男女共同参画の視点反映を計画文言のみに終わらせない、次の実践ステップの踏み出し方について話しました。

事例報告「女性が力を発揮するこれからの地域防災」

 今年3月に内閣府男女共同参画局が作成した『女性が力を発揮するこれからの地域防災~ノウハウ・活動事例集』には、女性が地域防災活動で活躍する全国の実践例が紹介されています。
 事例の中から、練馬区地域文化部協働推進課課長 榎本雄太氏と練馬区危機管理室区民防災課防災学習センター所長 内田浩二氏からは、地域の防災組織と「女性防災リーダー育成講座」修了生を丁寧にマッチングし、活動持続に向けたバックアップを行なっている事例を、四日市市自治会連合会事務局長 大瀧あずさ氏からは、「防災大学」と「防災・減災女性セミナー」の連動や自治会長の意識啓発事例を報告いただきました。 
 

 参加者からは、「男性も女性も両方の参加のもと、避難所運営訓練を行ったほうが良い。どの役割も性別による偏りを生じさせずに、色んな人の意見を聞きながら訓練をしてみるという体験が気付きにつながると思うので、今後実践できるようにしたい」「実働ができる研修であった事、対話をできた事がとても良かった。知ると動くをつなぐ良い訓練だった」「今回の研修は非常に多様な視点や立場の方が集まっていたので、意見交換は非常にためになった」「市区町村の防災・危機管理部局の女性職員の数を1人もいないところをいかに増やしていくか、庁内横断の女性職員チームを検討するなど戦略が参考になった」といった感想がありました。

研修・イベント