研修・イベント

研修

実施報告

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業 担当者研修」

開催期間:【オンライン研修】令和6年 8月27日~ 9月30日 【対面研修】令和6年 9月19日(木)~20日(金) 1泊2日 / 定員:【オンライン研修】300名 【対面研修(希望者のみ)】30名


1.趣 旨

 女性関連施設等における相談事業の実施に必要な知識・技能を習得し、あわせて管理・運営方法を学ぶ研修を実施し、相談事業を通じて男女共同参画社会の形成に貢献する人材を育成します。
 ジェンダーの視点に立って相談者を理解し、相談から見えるニーズを事業や施策に反映させるとともに、当事者中心の支援のための地域づくりに資する研修を実施します。

2.主 催

 独立行政法人国立女性教育会館(NWEC)

3.方法・日程

【オンライン研修】(YouTubeによる動画視聴及びZoomによるライブ配信)
  令和6年8月27日(火)〜9月30日(月)

【対面研修】(ネットワーク形成を図るための演習、会場:国立女性教育会館)
  令和6年9月19日(木)〜9月20日(金)1泊2日

4.対象・定員

・公私立の男女共同参画センター、女性センター等の女性関連施設等において相談業務に携わっている相談員及び相談事業担当者・管理者
・地方公共団体における関連施策担当者(相談事業を統括する立場にある方を含む)
【オンライン研修】300名程度
【オンライン研修+対面研修】30名程度
*応募多数の場合は選考により受講者を決定します。選考にあたっては、地域バランス・経験年数等を考慮します。

5.参加費

 無料(対面研修参加の場合、別途諸経費が必要です)

6.内 容

事前学習 
「男女共同参画共通基礎講座」(希望者のみ)

※新任者の方は必ず受講ください(1~2時間程度)
 動画及び資料で、男女共同参画推進の意義、用語、法律(「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」含む)、制度、あゆみなどの基礎知識や情報を学びます。

オンライン研修 ※令和5年度研修の再配信含む 
(1)オリエンテーション

 主催者あいさつ    萩原なつ子 国立女性教育会館理事長        
 オリエンテーション  国立女性教育会館事業課

(2)講義1「女性関連施設における相談事業の意義~ジェンダー視点に立った相談とは」        *令和5年度研修の講義の再配信(45分)

 女性関連施設の相談事業を運営し、男女共同参画の本質とその視点に立った相談業務の在り方について学びます。相談者に向き合うために必要な自分自身のジェンダー視点を養い、女性の直面する困難が社会構造と深く結びついていることを踏まえ、女性相談のプロセスと役割について理解を深めます。
  講師:加藤伊都子 NPO法人日本フェミニストカウンセリング学会代表理事
           フェミニストカウンセリング堺

(3)講義2「女性支援法で変わる支援現場のこれから~ジェンダーベイスト・バイオレンスに向き合う地域をつくるためには」(45分)

 「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の施行で、女性支援の現場はどう変わ                                        
りつつあるのか。地域の相談支援の担い手の連携、協働に向けて、ジェンダーベイスト・バイオレンスとは何かを理解し、新たな地域づくりの方策を考えます。
  講師:北仲 千里 NPO法人全国女性シェルターネット共同代表
           広島大学ハラスメント相談室准教授

(4)講義3「ジェンダー視点に立った相談対応の実践に向けて」        (45分)

 ジェンダーに基づく暴力について、その要因となる背景、被害にもたらす影響等を踏まえて、構成事例のロールプレイから具体的な相談対応を考え、必要なスキルを養います。
  講師:河野 和代 ウィメンズカウンセリング徳島代表

(5)講義4「関係機関との連携」       *令和5年度研修の講義の再配信(60分)

 ソーシャルワークに関わる支援の流れを踏まえながら、関係機関の機能の把握や連携の方法及び相談員が知っておくべき法制度の概要等について学びます。
  講師:甲木 京子 一般社団法人女性と子どものエンパワメント研究所(ぱ~ぷるリボン)

(6)講義5「相談支援に関わる法手続き~DV・離婚・親権等」        (45分)

 DV被害者等への法的支援を中心に、親権・監護をめぐる紛争、面会交流の現状と課題について、最近の法改正の動向を含め、相談支援の要となる法知識を学びます。
  講師:岡村 晴美 名古屋南部法律事務所

(7)講義6「相談者の立場に立った環境整備と運営」             (45分)

 相談者が安心して利用できる相談スペースの作り方、広報、社会資源情報の整備と提供方法等、女性関連施設における相談環境整備のポイントと相談システムについて学びます。
  講師:村瀬 智子 名古屋市スポーツ市民局男女平等参画推進課課長補佐

(8)講義7「相談のニーズを事業・施策に反映する」*令和5年度研修の講義の再配信(45分)

 個別相談から地域の課題やニーズをとらえ、事業や行政の施策に反映させる意義とその方法について、三重県男女共同参画センターでの実践例を基に学びます。
  講師:北川 智代 三重県男女共同参画センター事業課相談係

(9)情報交換会                   (ライブ配信90分・希望者のみ) 

9月12日(木)10:30~12:00*定員40名(希望者多数の場合は抽選) 
9月12日(木)13:30~15:00*定員40名(希望者多数の場合は抽選)
 参加者同士で業務に関わる情報交換を行います。
  進行・助言:加藤伊都子 NPO法人日本フェミニストカウンセリング学会代表理事
        甲木 京子 一般社団法人女性と子どものエンパワメント研究所(ぱ~ぷるリボン)
        北川 智代 三重県男女共同参画センター事業課相談係
        仁科あゆ美 一般財団法人大阪府男女共同参画推進財団 理事・本部長
        村瀬 智子 名古屋市スポーツ市民局男女平等参画推進課課長補佐

【受講に必要な環境】
・インターネットに接続できるパソコン(推奨)またはタブレット・スマートフォンが、一人一台使用できること
「情報交換会(ライブ配信)」に参加する場合
・インターネットに接続できるパソコン又はタブレット(スマートフォン不可)にwebカメラ・マイク機能があること(外付けも可) 
・使用する端末に、「Zoom」アプリがインストールしてあること
・通信が遅延、途切れることのない安定したネットワーク環境があること
・話しやすい静かな環境であること

対面研修  

オンラインでの学びを踏まえ、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」に根差した、新たな支援体制の在り方を考え、互いの知見を交換しながら、ネットワークづくりを行います。

スケジュール

スケジュール

1日目:9月19日(木)
(1)開 会  13:00~13:10(10分)

 主催者あいさつ    萩原なつ子 国立女性教育会館理事長        
 趣旨説明・事務連絡  国立女性教育会館事業課

(2)オープニングセッション:事例報告とパネルトーク「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか①~地域のプラットフォームづくり」  13:10~15:00(110分)

 「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」施行後の政策の動向と東京都国立市の実践について、それぞれの立場から報告を行います。また、地域の協働体制における今後の課題と新たな取組について意見交換します。
  進行役:湯澤 直美 立教大学コミュニティ福祉学部教授  
  登壇者:中村 彩子 厚生労働省社会・援護局総務課女性支援室長
      吉田 徳史 国立市政策経営部市長室室長
      遠藤 良子 NPO法人くにたち夢ファームJikka責任者
      木山 直子 くにたち男女平等参画ステーション長

(3)講義とグループワーク 「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか②~現状の課題から考える」  15:10~16:55(105分)

 女性支援新法が施行され、当事者中心の支援体制を整備することは大きなミッションとなっています。自治体における体制整備の視点、相談員の雇用・育成の視点、連携の視点から今後どのような取組が求められるか、現状の課題を踏まえて考えます。
  講師:湯澤 直美 立教大学コミュニティ福祉学部教授

(4)懇親会(夕食を兼ねる)  18:30~20:00(90分)

 全国からの参加者同士で情報交換とネットワークづくりを行います。

2日目:9月20日(金)
(5)講義とグループワーク 「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか③~SNS相談と若年女性の支援」  9:00~12:00(180分)

 SNS相談から見えてくる若年女性の抱える困難について学ぶとともに、地域でSNS相談に取り組む際の注意点、若年女性をリアルな支援に繋げるために必要な環境整備と相談対応について、構成事例をもとに相互検討します。
  講師:遠藤 智子 一般社団法人社会的包摂サポートセンター事務局長

(6)クロージングセッション:講義とグループワーク「地域の協働でつくるこれからの女性支援」  13:00~15:00(120分)   

 女性支援法に根差した地域づくりにおいて、多様なアクターの協働は欠かせません。そこで、相談員や支援者に求められる役割とは何かを考え、2日間の学びを総括します。
  講師:山崎 菊乃 NPO法人女のスペース・おん代表理事 


(7)閉会・アンケート記入   15:00~15:15(15分)

所要経費

(1)宿泊費 研修期間中:1名1泊 1,800円
       前泊(9/18)も同じ料金で宿泊できます。
       未就学児ベッドパッド代:1名1泊 814円

(2)食 費(目安) 朝食 1,100円
           昼食 600~800円
           夕食(19日懇親会) 1,500円

7.申込方法等

(1)申込方法 専用申込フォームからお申込みください。
   *同じメールアドレスで複数の受講者を登録することはできません。
   *参加決定通知や資料等はメールで送付します。外部からのメールが受信できるアドレスを入力してください。
   *対面研修の参加者には、名簿(氏名・都道府県・所属機関名・部署名を記載)を配付しますので予め御了承ください。

(2)申込期間 
   7月8日(月)9:00 ~ 8月7日(水)16:00

(3)参加決定
   申込フォーム記載のメールアドレスに通知します。
   *8月21日(水)を過ぎても連絡がない場合は、事業課までお問合せください。

(4)キャンセル
   キャンセルする場合は、問合せフォームに入力してください。
   *対面研修で宿泊される方は、9月4日(水)以降キャンセル料金が発生しますので、御注意ください。

(5)無料託児  
   おおむね0歳(3か月)以上~小学6年生のお子さまを対象に、以下の時間帯で行います。御希望の方は、申込フォームにてお申込みください。
   ①9月19日(木)12:00~17:30 ※18時以降は利用できません。
   ②9月20日(金)9:00~15:45

8.その他

(1)フォローアップ調査の実施
 研修終了後、令和7年2月頃を目途に、研修成果が実際の職務に役立てられているかを伺うフォローアップ調査を実施します。現場のニーズや課題を今後の研修内容に反映するために、御協力をお願いします。

(2)プログラムの変更・中止について
 感染症、気象状況、官公庁からの指示、その他主催者が研修を安全かつ円滑に実施することが困難と判断した場合には、やむを得ずプログラム内容の変更又は開催を中止する場合があります。これらの情報は、随時NWECホームページでお知らせします。  

9.問合せ先

独立行政法人国立女性教育会館事業課
〒355-0292 埼玉県比企郡嵐山町菅谷728
TEL:0493-62-6724/6725 (平日9:00~17:00)
メール:ml.soudan@nwec.go.jp

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告

 国立女性教育会館では、令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」をオンラインと対面での2コースで開催しました。
 この研修は、自治体・女性関連施設等における相談事業の実施に必要な知識・技能を習得し、あわせて管理・運営方法を学ぶことで、相談事業を通じて男女共同参画社会の形成に貢献する人材を育成するものです。
 対象は、自治体をはじめ、男女共同参画センター・女性相談支援センター等の相談員及び、相談事業の担当者、関連施策に携わる職員で、ジェンダーの視点に立って相談者を理解し、相談から見えるニーズを事業や施策に反映させる力量を養うとともに、当事者中心の支援体制を担っていくための実践力を磨くプログラム構成としました。
 全国からの受講者は、今年度初めて配属された初任者から、何年も女性支援に携わってきたベテラン相談員まで幅広く、オンライン研修は684名が、うち対面研修には49名が参加しました。

オンライン研修

 オンラインでは、まず、相談業務に欠くことのできないジェンダー視点や対応スキル、相談室のあり方や管理運営方法等について、また、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」施行後の体制づくりや共同親権等、新しい法改正の動向を含め、7本の講義で学びました。
 また、情報交換会(希望者のみ)をライブ配信にて実施し、日頃それぞれの現場で抱えている課題について、相談業務に精通した助言者を交えて活発な意見交換を行いました。

講義1「女性関連施設における相談事業の意義~ジェンダー視点に立った相談とは」

講師:加藤伊都子 NPO法人日本フェミニストカウンセリング学会代表理事/フェミニストカウンセリング堺
 女性関連施設の相談事業運営において、根幹となるジェンダー視点と社会構造を踏まえた相談業務のあり方を学びました。相談者に向き合うために、まず自分自身のジェンダー視点を見つめ直し、女性の抱える困難が社会構造に直結していること、あわせて女性相談の果たす役割について理解を深めました。

講義2「女性支援法で変わる支援現場のこれから~ジェンダーベイスト・バイオレンスに向き合う地域をつくるためには」

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告

講師:北仲 千里 NPO法人全国女性シェルターネット共同代表/広島大学ハラスメント相談室准教授
 「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の施行で、支援現場はどう変わるのか、新法の理念と方針を正しく知り、あわせて、ジェンダーに基づく暴力に向き合う相談支援の在り方、具体的な実務の手法を学び、地域全体でジェンダー格差解消と当事者中心の支援体制について考える機会としました。

講義3「ジェンダー視点に立った相談対応の実践に向けて」

講師:河野 和代 ウィメンズカウンセリング徳島代表
 ジェンダーに基づく暴力について、その要因となる背景、被害者にもたらす影響等を学び、これらを踏まえて、構成事例のロールプレイから具体的な相談対応を考えました。ジェンダー視点に立ち、相談者を理解することの重要性と現場で役立つ情報提供等についても確認し、実践に役立つスキルを養いました。

講義4「関係機関との連携」

講師:甲木 京子 一般社団法人女性と子どものエンパワメント研究所(ぱ~ぷるリボン)
 ソーシャルワークに関わる支援の流れを踏まえながら、関係機関の機能把握や連携の仕方及び相談員が知っておくべき法制度の概要等について学びました。

講義5「相談支援に関わる法手続き~DV・離婚・親権等」

講師:岡村 晴美 名古屋南部法律事務所(弁護士)
 DV被害者等への法的支援を中心に、親権・監護をめぐる紛争、面会交流の現状と課題について、最近の法改正の動向から共同親権の課題を中心に、相談支援の要となる法知識を学びました。

講義6「相談者の立場に立った環境整備と運営」

講師:村瀬 智子 名古屋市スポーツ市民局男女平等参画推進課課長補佐
 相談者が安心して利用できる相談スペースの作り方、広報、社会資源情報の整備と提供方法、女性関連施設における相談環境整備のポイントと相談システムについて学びました。

講義7「相談のニーズを事業・施策に反映する」

講師:北川 智代 三重県男女共同参画センター事業課相談係
 個別相談から地域の課題やニーズをとらえ、事業や行政の施策に反映させる意義とその方法について、三重県男女共同参画センターでの実践例を基に学びました。

情報交換会(希望者のみ)

 3人~5人のグループに分かれて、日頃の業務で課題に感じていること等を話題に、助言者を交えて話し合い、互いの知見を交換しました。

受講者からの感想

・相談者の悩みをジェンダーの視点で捉え、個人の責任にしない意識が必要であると再認識した。
・なぜ女性支援新法ができたのか、必要なのかということがよく理解できた。また、新法ができたことにより、可能になる支援やケースのアセスメントの重要性を学ぶことができた。
・ジェンダーに基づく暴力での心身への影響、そこからの回復の困難さ、依存症のことが理解できた。加害者の問題の「感情のケアも女性の性別役割、してもらえないと強い被害感情」というのが目から鱗であった。
・ソーシャルワークに係る支援の流れと連携に必要な資質・姿勢等についても確認できた。また、支援に必要な法制度についてもまとめてあり、良い学びになった。
・弁護士の視点での法改正の話や、世論や加害者が見ている世界が違うことなど、リアルに学ぶことが出来て勉強になった。今後、共同親権についての動向に注目し、どういう点を考慮すべきか考えていきたい。
・安心&安全がキーワードであること、相談者の安心・安全のためには、相談員を孤立させてはいけないこと、それらのために相談システムを構築することが必要であることが、理解しやすかった。
・男女共同参画センターが担う社会的役割、組織として相談を受けるという視点を理解した。事業と相談という両輪があってはじめて、地域の男女共同参画が推進されるのだと感じた。
・ 情報交換会は、ファシリテーターが入って丁寧に進行くださったので、安心して参加することができた。他施設の状況や具体的な工夫を知ることができる大変貴重な機会で、できれば直接もっと多くの参加者とやり取りしたいと強く思った。オンラインでは、時間も限られるし話にくいことも多い。相談員を対象とした情報交換を旨とする集合研修も、ぜひ実施してほしい。

対面研修

 対面研修は、オンラインでの学びを踏まえて、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」に根差した、新たな支援体制の在り方を具体的に考える場とし、グループワークや懇親会等で、日頃の業務に係る情報交換やノウハウの共有を図る中で、受講者間のネットワークづくりを行いました。

1日目 オープニングセッション:事例報告とパネルトーク
「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか①~地域のプラットフォームづくり」

進行役:湯澤直美 立教大学コミュニティ福祉学部教授
登壇者:中村 彩子 厚生労働省社会・援護局総務課女性支援室長
    吉田 徳史 国立市政策経営部市長室長
    遠藤 良子 NPO法人くにたち夢ファームJikka責任者
    木山 直子 くにたち男女平等参画ステーション長

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告 オープニングセッション:「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか①~地域のプラットフォームづくり」

1日目 講義とグループワーク
「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか②~地域の課題から考える」

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告

講師:湯澤 直美 立教大学コミュニティ福祉学部教授
 自治体の体制整備の視点、相談員の雇用・育成等の視点から、今後どのような取組が求められるのか、現状の課題を踏まえてグループで意見交換し、方策のヒントを得ました。まとめとして、「相談員自身が自分を大切にすることが、当事者中心の支援につながる」というエールが送られ、ひとりの声を社会の声として受け止めること、そのためにもジェンダー視点を問い続けることの意義を見つめ直しました。

懇親会

同じエリアの受講者で夕食を囲み、情報交換しながら、親睦を深め、仲間づくりを行いました。

2日目 講義とグループワーク
「当事者中心の支援体制のために何が必要なのか③~SNS相談と若年層女性の支援」

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告

講師:遠藤 智子 一般社団法人社会的包摂サポートセンター事務局長
 SNS相談から見えてくる若年女性の抱える困難について、講義とワークから学ぶとともに、地域でSNS相談に取り組む際の注意点、若年女性をリアルな支援に繋げるために必要な環境整備と実際の相談対応について、構成事例をもとに相互検討しました。

2日目 クロージングセッション:講義とグループワーク
「地域の協働でつくるこれからの女性支援」

令和6年度「女性関連施設相談員・相談事業担当者研修」実施報告

講師:山崎 菊乃 NPO法人女のスペース・おん代表理事
 『女のスペース・おん』の支援事例から、シェルターの活動実態を学ぶとともに、北海道での連携体制、仕組み作りから、女性支援新法に根差した地域づくりのポイントを総括しました。
また、困難を抱える若年女性の支援について、グループでケース検討を行い、当事者中心の支援のあり方を探りました。

受講者からの感想

・いろいろな立場、経験の方から、リアルなお話を聞くことができ、とても有意義な2日間でした。今の自分の立場に甘んずることなく、相談体制や連携の在り方を提案していきたいと思います。勇気とやる気をいただいた対面研修でした。
・オンライン研修で、知識や新法のことを学んだ後に、他の参加者と意見交換できることで、改めて自分の考えの偏りやさらに学びを深める必要のある所を発見できた。また、他市の活動、啓発方法を聞いて、刺激となり、今の職場で取り入れたい。
・困難を感じている女性の闇の深さやなかなか思い通りに事が進まない現状や事例を自身で考え、共有していても、正解がない難しさを体感できた2日間でした。同時に、様々な団体や大人と連携して女性を支援していくプラットフォームづくりがいかに大切か、改めて学ぶことができたので、今後もそのつながりが途絶えない対応やセンターとして、何ができるのか考えていくきっかけになりました。
・最新の動向を体系的に学べて、勉強になりました。同じ支援に関わる者同士、初対面とは思えないほど色々な話ができ、受け止めてもらい、共感でき、勇気をもらいました。対面ならではだったと思います。
・相談員という同じ立場の皆さんと直接話すことができ、同じような悩みに「そうだよね」とお互いに言い合えるのは、対面研修ならではのメリットで、来てよかったと思える瞬間でした。また、立場は違っても同じ方向を見て支援するには、やはり話し合ってみることが大事だと気付かされる点も良いところです。他の市でできていて、なぜ当市はやっていないのかと思う所もあり、動かなければ!と思いました。
・所属の相談室内でのやり取りから、一歩外に出て、他の相談機関ではどのような対応をされているのか話をすることができ、改めて自分を振り返ることができました。皆さんと講義やワークを共有出来たこともよかったです。職場に戻ったら、今回の研修で得たことを他の相談員にも伝えて、私がエンパワメントしてもらったことを話したいです。

研修・イベント