研修・イベント

研修

実施報告

平成25年度「ダイバーシティ推進リーダー会議」

開催期間:平成25年5月17日(金)~18日(土)<1泊2日> / 定員:30名

開催場所:国立女性教育会館 /


事業内容

企業における女性の活躍推進を図り、男女共同参画社会の形成に資するために、企業におけるダイバーシティ(女性の活躍促進)を推進するリーダーを対象に研修を実施する。

 「企業を成長に導く女性活躍促進セミナー」の第3弾として、各企業のダイバーシティ(女性の活躍促進)推進リーダーを対象に「ダイバーシティ推進リーダー会議」を開催いたします。詳しくは事業課山下・森下(0493-62-6718・6724)にお問い合わせください。
 なお、詳細、申込は下記をご覧ください。

※参加のお申込は、こちらに記入したものを添付し、下記メールアドレスに送信ください。
  progdiv@nwec.jp

 5月17日(金)~18日(土)企業におけるダイバーシティ(女性の活躍促進)の推進リーダーを対象に平成25年度「ダイバーシティ推進リーダー会議」を国立女性教育会館(NWEC)で開催し、35名の方に参加いただいた。
内海 房子 国立女性教育会館理事長あいさつに続き、「女性活躍促進の取組」として、日本生命保険相互会社、帝人株式会社、日産自動車株式会社の3つの企業から事例を発表いただいた。
 冒頭、日本生命保険相互会社人事部輝き推進室長 山内 千鶴 氏の発表では、人事部内に設置される『輝き推進室』での「女性活躍推進」・「ワークライフバランス推進」の2つの活動を中心に紹介された。その中で、社員の約9割が女性社員であり、既にリーダー的ポストで多くの女性が活躍しているという意識が根強いため、今まで以上に「質」を高めて戦力化していくには、風土醸成・意識改革が必要で、そのために、女性活躍推進を「経営戦略」と位置付け、いかに全社的な取組に発展させていくかが大きなポイントであるとのお話があった。
 また、女性社員だけでなく、男性社員への取組も並行して実施することで、意識変革や多様な価値観を受け容れる風土醸成につながると認識し活動しているとのことであった。
 具体的には、昨年度作成した「目指せ!イクメンの星ハンドブック」と「課長塾」の反響が大きく、女性が職場で能力を発揮し活躍するためには男性の意識改革や理解促進は不可欠であるとの発表があった。

 次に、帝人株式会社人財部ダイバーシティ推進室長 日高 乃里子 氏からは、帝人グループは、当時の経営トップの「グローバル企業に成長するには女性の活躍が不可欠!」という強い意志により、2000年4月より、「ダイバーシティ推進室」の前身である「女性活躍推進室」を専任組織として立ち上げ、設立から12年にわたり、女性が会社で意欲を持ち能力を発揮できるよう支援するために、社内意識風土や人事施策を変革してきたことが報告された。
 その中で取り組んできたポジティブアクションの考え方は、女性が少数派であることや『女性だから』と一括りにされないために、また、過去に逸した機会を回復するための取組と捉え、数値目標はもつが、数合わせはしないことや、採用・登用の基準は決して甘くしないことが紹介された。2000年当時の女性管理職比率はわずか0.5%であったが、現在は3.4%と約7倍に増加した。
 本研修では、当社のポジティブアクションである女性幹部候補向けの研修とそのフォローアッププログラム・WIND(Women’s Intensive Development)と・EWA(Empower Women Advancement)を中心に報告いただいた。
 「B to Bの企業が、ダイバーシティ戦略を短期的に経営につなげていくにはとても難しい。そのような環境の中でも粘り強く推進活動をすることが重要であり、この女性活躍を推進することが、多様性を競争力につなげる試金石と考えている」との話が印象的であった。

 日産自動車株式会社ダイバーシティディベロップメントオフィス室長 桐竹 里佳 氏からは、日産自動車は、1999年のルノーとの提携以来、グローバル化、多様性尊重への変革が迫られる中、ダイバーシティを経営戦略として位置付けており、2004年にはダイバーシティ推進の専任部署を設置し‘ジェンダー’‘カルチャー’を活動の2本柱としてダイバーシティ推進をしている。特に女性活用については力を入れており、2004年当初女性の役職者は1.6%であったが2012年には6.7%まで増加、2017年には10%を目指して更なる取組を行っているとのことである。近年の活動については、両立支援として、より女性が「活躍する」環境をめざし、特に待機児童対策として事業所内託児所「まーちらんど・みなとみらい」をグローバル本社にオープン、これまでのトップダウンの取組に加え、ボトムアップのネットワーキング活動をスタートしている等、トップダウンとボトムアップの両輪でダイバーシティ推進に力をいれていることが報告され、さらに今年度は、もっと柔軟で効率的な仕事スタイルの実現に向けたワークライフバランスのための施策もトライアルする予定であることが発表された。

 その後のディスカッションでは、「アクションラーニング」手法を体験し、参加者一人一人が課題に向き合い、各企業の課題解決に向けた新たな気づきを得た。
 また、希望者に対して女性教育情報センターの見学と同センターの活用方法についての紹介を行った。さらに、情報交流会では、リラックスした雰囲気の中、参加者同士の情報交換やネットワークづくりを進めた。
 参加者アンケート(回収率85.7%)からは、「他社の取組や考え方を幅広く聞くことができヒントをたくさんもらえた」「アクションラーニングの手法が学べて勉強になった」「ダイバーシティを推進していく上での悩みや課題を共有できた」などのご意見をいただき、この研修がどの程度有用だったかを聞く有用度で100.0%、研修全体の満足度では96.7%を得ることができた。

主催者あいさつ 
国立女性教育会館理事長  内海 房子

事例発表「女性活躍促進の取組」①
発表者:日本生命保険相互会社
人事部輝き推進室長 山内 千鶴 氏

事例発表「女性活躍促進の取組」②
発表者:帝人株式会社 人財部
ダイバーシティ推進室長 日高 乃里子 氏

事例発表「女性活躍促進の取組」③
発表者:日産自動車株式会社 ダイバーシティ
ディベロップメントオフイス室長 桐竹 里佳 氏

~休憩(コーヒーブレイク)~

ディスカッション1

情報交流会

ディスカッション2
(堀本 麻由子 客員研究員)

ディスカッション2
参加者の皆様

研修・イベント